第3回記者会見要旨:平成31年 会議結果

茂木内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:平成31年2月26日(火曜日)18時39分~19時07分
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階S101・103会見室

1.発言要旨

経済財政諮問会議の概要について御報告いたします。
本日は、夏の骨太方針策定に向けたキックオフということで、「次世代型行政サービスへの改革」と「地域活性化」の2つのテーマについて議論を行いました。
「次世代型行政サービスへの改革」については、1番目、利用者目線で、国と地方の行政のデジタル化を早急に実現すべき。2番目、国と自治体の情報システムやデータを集約・標準化・共同化・オープン化し、誰もが利用できるようにすべき。3番目、公共サービスにおける多様な連携を推進するとともに、スマートシティの先進・優良モデルを全国展開すべき。つまり、2番目の標準化・共通化・オープン化を進めていく上でも、多様な連携がこれから求められる、といった趣旨の御意見があったところです。
次に「地域活性化」については、地域外から人・カネ・サービスを自律的に引き寄せるための取組の加速や、インバウンド観光、これは相当大きくなってきております。さらには、農林水産業の輸出、対日直接投資の施策の一体的な実行を通じて、持続可能な地域の稼ぐ力を強化していくべき、という御意見があったところです。
最後に、総理からの締めくくり発言がありました。
詳細につきましては、後ほど、事務方から説明させていただきます。


2.質疑応答

(問)4月から5月の10連休について、消費押上げの期待がある一方で、保険や金融で懸念が出ているのですが、期待面と、政府として対応していかなければいけないとお考えになっている点、両面からお願いします。


(答)まず、期待と言いますか経済的な好影響ということで言いますと、既に旅行の申込件数が前年を大きく上回っている、といった声が景気ウォッチャー調査でも出ておりますし、レジャー関連需要の拡大、外食や小売での客数の増加の見込みなど、個人消費へのプラス効果が期待されると思っております。
その一方で、こうした期待というか需要が現実のものとなるためには、どうしても10日間という短期間に大きな需要が集中するわけでありますから、その需要にしっかり応える人手の確保も必要になりますし、物流手段の確保も必要になってくる。企業側、サービスを提供する側の事前準備も必要になってくると考えており、関連企業へのヒアリングなどを通じて、大型連休が景気・経済に与える影響をしっかりと見ていきたいと思っております。
また、長期の連休となることで、その前後も含めて、国民生活、経済活動に支障が生じることのないよう、政府全体としても、関係府省等が連携して、万全を期していきたいと思っております。





3.多田内閣府政策統括官(経済財政運営担当)による追加説明

それでは、平成31年の第3回の経済財政諮問会議について概要を御報告いたします。
先ほど大臣からありましたように、今日は2つの議題がありました。まず1つ目、「次世代型行政サービスへの改革」につきましては、中西議員から資料1の説明があり、その後、意見交換を行いました。中西議員は、経済財政諮問会議の議員に再任されてから、今年初めて資料を御説明されました。
中西議員からの資料の説明の後、閣僚から御発言がありました。平井IT政策担当大臣、石井国土交通大臣、世耕経済産業大臣、佐藤総務副大臣、そして鈴木財務副大臣という順番でした。最初のお二方は資料に基づく説明でした。
平井大臣からは、デジタル手続法案を通常国会に提出する、それから、予算・調達の一元化を含めて内閣官房における政府情報システムの一元的管理強化に向けて検討を開始した、それから、引越しなどのライフイベントに係る手続のワンストップ化を進めるといった話がありました。中西議員からの説明については、私もほとんど同じ問題意識だという御発言もあったところです。地方のデジタル化、データの利活用についても、総務省と協力し、自治体クラウドの導入について、各自治体の首長へ直接検討を要請しているといった点、それから官民のオープンデータの活用を推進している、シェアリングエコノミーの活用による地域活性化に向けた取組を行っているという御紹介がありました。
石井大臣ですが、スマートシティのモデル事業の推進をしており、今春以降、モデル事業を実施して社会実装を進める。それから次世代モビリティの実現についても、今年の春以降、データ連携の推進や各地での実証実験を実施していく。それから、インフラ・データプラットフォームの構築に関しては、既に様々なインフラ・データプラットフォームの構築に着手している。民間とのデータの連携によって行政サービスの高度化や官民連携による新しい産業やサービスの創出を実現しているという御紹介があったところです。
以下の大臣、副大臣は資料の提出なく御発言のみでした。
世耕大臣です。経済産業省としては、事業者向けの行政手続のデジタル化を進めており、特に中小企業・ベンチャー企業向け補助金については、2019年度から電子申請が可能になる。2020年度以降は、他府省や有志の自治体への横展開を行うという御紹介がありました。
さらに、この取組に当たって中小・ベンチャーからの意見も実際に取り入れて、デジタル化の観点から補助金の手続自体の見直しも行っているという御紹介があったところです。
石田総務大臣と麻生財務大臣は、それぞれ国会日程のため代理の副大臣が出席されました。
まず、佐藤総務副大臣です。デジタル・ガバメントの早期実現に向けて、総務省としても、既存の制度・業務を全面的に見直し、国民・事業者の利便性向上を目指している。マイナンバーカードの普及については、先日のデジタル・ガバメント関係閣僚会議で、自治体ポイントを利用した消費活性化策、健康保険証との一体化など普及策取りまとめの御指示を頂いたところであり、関係大臣と協力しながらしっかり取り組むという御発言があった上で、特に、民間議員のペーパーにもありましたが、健康保険証との一体化あるいは社員証としての利用については企業の方々の御協力が不可欠で、是非ともお力添えをお願いするという御発言がありました。その他、自治体クラウドの話は、先ほどのIT政策担当大臣の話と重なっているので省略をします。公共サービスにおける「多様な連携」については、既に地方制度調査会で、「圏域における地方公共団体の協力関係」や「公・共・私のベストミックス」を推進するような議論をしているといった話がありました。
鈴木財務副大臣からは、今までの一連の発言とは少し違う視点で発言がありました。次世代型行政サービスの中で公共サービスにおける多様な連携の推進の一つとして、官民連携を通じた民間のノウハウの活用、民間ビジネスの拡大という項目がありましたが、それに関連して、厳しい財政状況に鑑みれば、民間の創意工夫を活かし、質の高いインフラを効率的に整備する観点から、様々な方法で民間資金を積極的に活用していくことが必要だと、こういった御発言がありました。
以降、民間議員からの御発言です。
まず、お一方目です。デジタル・ガバメントを経済成長につなげていくために、スピード感が重要。方向性が同じでも、スピードが遅ければ経済成長につながらないというお話です。このデジタル・ガバメントの話は、行政コストが下がるだけでなく、基盤としてビジネスチャンスが拡がる。スマートシティというのは、都市として様々な情報を伝えるインフラとなるということで、それが重要だという発言と、さらに、標準化・集約化が重要だけれども、そのために国が整備していく。民間議員のペーパーでは、まずは国の財源でと書いてあるが、国が整備していくのが重要だ、という御発言がありました。
マイナンバーカードについて、なぜ今取得率が低いのか理由を踏まえた上で、インセンティブ付けを考えていくべき、という話がありました。
それから、次の方です。これもマイナンバーカードの話で、マイナンバーとマイナンバーカードが別のものだということをしっかり認識する必要があって、今、普及が遅れているのはマイナンバーカードだということである。そのマイナンバーカードの中に収められているチップを民間にもっと活用してもらうためのインセンティブを付けていくことが重要だ、という御指摘がありました。
スマートシティに関して、会津若松の例に触れられて、民間のノウハウを活用してやっていくことが成功の鍵だということ、さらには、企業にとってのメリットとして、STEM人材の確保が非常に重要なので、そうしたところにつながるような取組が重要で、こうした事例の横展開を考えていくべき。
情報システムについては、ペーパーを見ていただくと、国の財源で集約・標準化・共同化といった話が書いてあるわけですけれども、地方自治との問題があるかもしれないけれども、基盤についてひな形を使って普及させていくといったアプローチも必要ではないか、という御発言がありました。
それから、お三方目です。デジタルの世界は規模の経済が働く。民間調査機関の分析によると、生産性を0.8%から2.7%に高めるというレポートも出ている。EU委員会がレポートを出されているようですけれども、こういったことも踏まえると、インプットを整えた上でその規模の経済をしっかりと活かして、その上で生産性を高めることにつなげていくことが大事であろうという御認識も御紹介がありました。その上で、民間企業に色々やってもらうにしても、まず政府が徹底してやることで、政府がここまでやるのだから民間もさすがについていこうよといったことも必要ではないか、という話がありました。
もう一方お話がありまして、地方自治体のIT化は大変厳しい状況だということ。資料の図表編で、情報主管課の職員数が5名未満の団体が3分の2を占めているという状況の御紹介があって、とにかく忙しくてやれる人も少ない、幾らかやっても受皿の実態が整っていない場合があるので、やはり自治体クラウドを使って、お金も掛けずに進めていくことが大事ではないか。
産業の中でも、中小企業で同じような問題があるので、地方自治体のIT化と同時に、中小企業への対応も進めていくべき、という御指摘がありました。
2つ目の「地域活性化」についてです。こちらについては、柳川議員から資料4についての説明があり、その後意見交換を行いました。
閣僚としては片山地方創生担当大臣、吉川農林水産大臣、石井国土交通大臣、それから世耕経済産業大臣という順で続き、さらにその後、佐藤総務副大臣という順番で発言がありました。これも資料を配付している片山大臣、それから吉川大臣の発言は、資料の御紹介を頂きましたので、私からの紹介は割愛したいと思います。国土交通大臣についても同様です。
資料を配付せずに御発言された世耕大臣以降の発言です。
世耕大臣は、民間議員ペーパーの中の対日直接投資に触れられているところについて言及をされました。対日直接投資については5年間でジェトロの担当職員を2倍にし、誘致成功件数も2倍にした。福島県の地元の中小企業がタイのベンチャー企業と医療機器の開発で合意。北海道では観光機関が中国最大のオンライン旅行会社と共同でプロモーションを実施、といった成功事例の御紹介がありました。意欲ある地方自治体の取組を後押しするために、昨年10月に24の自治体を選定したと、こういった御紹介がありました。それから、これは御地元のお話だと思いますが、和歌山県の白浜町でセールスフォース・ドットコムという会社がサテライトオフィスを置いて、企業が進出し、東京から技術者が来て働いている。彼らが地元住民のために、非常に使いやすいアプリを開発して、生活に必要なことが何でもできるようになっている。地元での雇用に貢献し、地域も活性化し、デジタル化も進むという好事例という話でした。
この話は、おそらく地域活性化に向けてという民間議員ペーパーの中に、二地域居住・二地域就業の促進という提案があったことを受けて、この例を御紹介されたというふうに思います。
それから、佐藤副大臣ですが、「担い手」の確保、働く「場」の確保、それから「生活支援サービス」の提供が、地方の人々が地域で支え合う持続可能な地域社会の構築のために必要だという御紹介があった上で、それぞれについて一言ずつコメントがありました。「担い手の確保」については、地域おこし協力隊を6年後に8,000人まで増やすことを目指すということ。それから、任期満了後も活躍できる環境づくりを進めるなどの制度の更なる発展にも取り組むという御紹介。それから、働く「場」の確保については、地域の資源と地域金融機関の資金を活用した「ローカル10,000プロジェクト」を引き続き推進していきたいという話。それから、「生活支援サービス」の提供については、遠隔医療や遠隔教育等の必要なサービスが利用できるようにするなど、ICTサービスの一層の普及に努めていくと、こういった御紹介があったところです。
それから、以降は民間議員からの御発言です。
1人目。やはり地方で企業を活かしていくことが重要。スマート農業もエネルギー効率の良いスマートシティの中でやっていくことが有効なのではないか。
企業の誘致に企業版ふるさと納税の仕組みを考えてほしい。
地方では特養が余っている。社会保険の制度の中で、住所地特例があるけれども、これを在宅にも適用できるようにして、地方に移住しても、在宅であってもそのまま移り住む前の自治体からのサポートを受け、介護保険を活用できる仕組みを考えるべき、という御発言がありました。
次の民間議員からは、経団連では毎月、地方経済懇談会を開いているけれども、5年前と比べて随分雰囲気が変わってきて、かつては、ぼやきから始まっていたけれども、今では前向きに課題を捉えていく動きが出てきている。例えば、観光の話になると、点を線にし、その線を面にしていく、といった議論になってくるけれども、そのためにも広域連携が非常に重要。広域経済圏を作るための制度・インセンティブを検討すべき。
それから、こういった場では必ず、地方に拠点を移してきてほしいといった話、例えば一部の研究拠点だけでも、といった話がある。こうしたものは、直ちにということは難しいけれども、地方が前向きに取り組んで活性化していく中でやりやすくなると思うので、そうした観点から是非進めていくべき、という話がありました。
もう一方、地方の強みはスペースがあることと、きれいな環境であって、逆に弱みは人材、若年層が不足していること、アクセスが悪いことと、自前の予算がないことではないか、という御紹介があった上で、この二地域居住について、アメリカでは退職者が、例えばアリゾナやフロリダに移住するのはポピュラーだけれども、これはやはり介護保険などにポータビリティがあるからということではないか。自治体間のポータビリティが必要であって、そのためには、国がもう少し負担して、自治体に負担が行かないようにすれば、ポータビリティが上がる、という御発言がありました。
もう一人、民間議員からですけれども、二地域居住の話に関して、実際に、物理的に場所を移さなくても、テレワークなどオンラインでできることもある。テクノロジーも使って柔軟に取り組むべき。
それから、やはり地方活性化ということで、地域の魅力を高めていくためには、1つ目の議題の次世代型行政サービスで蓄積されていくデータも有効に活用して、魅力的な地域にしていくことが重要、という話で、1つ目の議題と2つ目の議題がつながっています、といった御指摘がありました。
先ほど、茂木大臣の方から、総理の取りまとめの御発言、御紹介ありませんでしたけれども、特に必要がなければ、私からも説明は省略させていただきたいと思います。



(以上)