構造改革で景気・国民生活はどうなる?(Q&A)

Q 構造改革によって景気は良くなるの?

A 構造改革の効果が発揮されるにはある程度の時間がかかります.基本的には、次の3つの経路を通じて景気回復へ向かうと考えています。
1つ目は、「官から民へ」の考え方を基本として,規制改革・構造改革特区、歳出改革、起業・創業の促進、地域の選択を基本とすることなどを通じて、企業や地域の人々が自由かつ創造的に活動できる分野を拡大すること、
2つ目は、資金面からは、不良債権処理を急ぎ銀行の貸し出す力を早期に回復させることはもとより、直接金融促進(証券化等による新しい資金供給)や投資促進のための税制改革、意欲がある企業へのセーフティ・ネット整備など行うこと、
3つ目は、持続可能な財政や社会保障制度を構築することなどにより、人々の将来に対する不安を払拭すること、
などにより、民間の経済活動が活発になることによって、持続的な経済成長に向けての消費や投資が拡大するということです。

Q デフレの要因は?また、克服の時期はいつ頃なの?

A デフレの要因には、安価な輸入品の増加等の供給要因、内需の弱さからくる需要要因、マネーサプライの伸びの鈍化などの金融要因が、総合的に物価下落に作用しているものと考えています。
構造改革を進めることによって、2004年度までの集中調整期間の後にはデフレを克服できると見ています。また、2005年度ないし2006年度頃には実質11/2%程度あるいはそれ以上、名目21/2%程度あるいはそれ以上の民間需要主導の中期的な成長経路に近づくと見ています。

Q 不良債権処理を加速させると経済や雇用に悪いのでは?

A 政府は、不良債権処理を加速し、平成16年度には不良債権比率を半分程度に低下させることとしています。この過程で、消費等の最終需要の下押し圧力となる恐れがあります。昨年12月の「改革加速プログラム」では、不良債権処理の加速の経済への影響を最小限に抑えるため、雇用や中小企業経営への影響に配慮し、直接的な雇用創出や各種セーフティ・ネットの構築、需要誘発効果の高い施策等を講じました。

Q 諮問会議では、医療制度改革や年金制度改革にどのように取り組んでいくの?

A 急速な少子高齢化が進むわが国では、国民の安心や生活の安定を支える社会保障制度を、将来にわたって持続可能で安定的なものとしていくことが必要です。このため、諮問会議では、負担と給付の全体的な見直しや、税・社会保険の役割分担などといった観点から、社会保障制度改革について議論を進めていこうと考えています。
具体的には、来年、年金制度改革が予定されていますが、将来にわたって持続可能な年金制度を構築するため、少子化の進行等を踏まえた給付と負担の見直しや、基礎年金の国庫負担割合をはじめ、改革の基本的な方向性について、節目節目で、議論をしていくこととしています。

Q 15年度予算でも社会資本整備の予算が削減されましたが、今後の社会資本整備のあり方についてどう考えていますか?

A わが国の社会資本は、これまで着実に整備が進められてきた結果、その整備水準は向上してきたが、現在でも日常生活や経済活動に必要不可欠な公共投資はたくさんあると考えています。
一方、ややもすると必要性の低い公共投資までが行われがちであるなど改善すべき点もあり、真に必要性の高い公共事業を選択し、効率的に整備を行っていく必要があります。
このため、「改革と展望」や「予算編成の基本方針」などを踏まえ、公共事業関係長期計画の策定の重点を従来の「事業量」から「アウトカム目標」へ変更することや数値目標の設定を含む公共事業コストの縮減を進めることなどが必要であると考えています。