平成15年度予算「歳出改革加速」のポイント

経済財政諮問会議で話し合われた予算編成に関する情報です。
予算編成のスタートの段階から、様々な問題を明らかにしていくことが、わが国の経済状態の安定を目指す早道であるという考え方に基づき、経済財政諮問会議では予算を編成する前の段階での問題点の洗い出し、目的の明確化、方針の決定を図っています。

活力ある経済社会の構築:措置額の2割増の要望を受け付け、重点配分へ

経済活性化に向けて

減税の先行実施

我が国産業の競争力強化、次世代への資産移転の円滑化、「貯蓄から投資へ」の改革促進、土地の有効利用の促進等のため、1.8兆円の減税を先行実施

公共投資の重点配分

都市の再生や地方の活性化など、民間活力の顕在化、雇用創出に資する分野に重点化

  • 大都市圏拠点空港 +34.7%
  • 三大都市圏環状道路(一般道路) +11.2%
  • 都市環境整備 +5.6% 等

万全のセーフティネット

  • 早期再就職に向けた取組の推進
  • 中小企業向け信用保証の強化
  • 産業再生機構に対し、10兆円の政府保証を付与

将来の発展につながる分野への重点配分

「活力ある社会・経済の実現に向けた新重点4分野」

  1. 人間力の向上・発揮-教育・文化、科学技術、IT
    (例)学力向上アクションプラン 49億円(前年度比+246%)
    バイオ・IT融合機器開発プロジェクト 22億円(新規)
  2. 個性と工夫に満ちた魅力ある都市と地方
    (例)ビジット・ジャパン・キャンペーン運営費 20億円(新規)
  3. 公平で安心な高齢化社会・少子化対策
    (例)公共交通機関、歩道等公共空間のバリアフリー化 2,519億円(前年度比+4.6%)
  4. 循環型社会の構築・地球環境問題への対応 (例)産業廃棄物適正処理推進費 30億円(新規)

4分野への重点配分:対前年度+3,600億円(+1.3%)程度

科学技術予算への大胆な再配分

「優先順位づけ」(SABC)を踏まえた重点化

14年度当初予算からの伸率(一般会計ベース)

  • S:約+21%
  • A:約+3%
  • B:約-5%
  • C:約-74%

(引き続き精査中)

メリハリの効いた予算配分(主要経費の対前年度比伸率)

社会保障関係費+3.9%、文教および科振費-3.5%、科学技術振興費+3.9%、防衛関係費-0.1%、公共事業関係費-3.9%、経済協力費-4.7%(注1)、中小企業対策費-7.1%(注2)、エネルギー対策費-2.2%、食料安定供給関係費-5.8%

(注1)ODAは-5.8%
(注2)中小企業対策費は、国民生活金融公庫収支差補給金(-220億円)を除くと+5.4%の増。

歳出の構造改革:無駄を徹底して排除し、持続可能な財政構造へ
(「制度・政策改革集中審議」による取組など)

国・地方の三位一体改革の芽出し

  • 国庫補助負担金の削減(-5,600億円程度の削減見込み(精査中))
    • 義務教育費国庫負担金の一般財源化-2,200億円程度
    • 公共事業関係の国庫補助負担金について、-2,625億円(-5.6%)の削減を実施
    • 奨励的補助金の削減(上記との重複を含め-1,900億円程度)
  • 地方財政計画歳出の計画的抑制
    • 地方歳出の徹底した見直し→約-1.4兆円減
    • 通常収支財源不足対策の交付税特会借入を完全解消
    • 多額の増要因の中で地方交付税の伸びを抑制(173,988億円、+2.3%)
  • 税源移譲を含む財源配分の見直し
    • 自動車重量税の地方譲与割合の増加(1/4から1/3)(平年度930億円)

雇用保険制度の抜本的見直し

  • 制度の安定的運営の確保を目指し、保険給付を重点化・合理化

予算執行調査の結果等を活用した、徹底した単価の見直し

  • 官庁営繕、公務員宿舎等の建築単価を-2.4%~-2.8%削減
  • 電子計算機等借科単価、警察車両単価、糧食費等、個別に-2%~-30%削減
  • 人事院勧告を反映し、公務員給与は約-2%減
  • 年金物価スライドの実施(-0.9%~1.0%程度)
  • 介護報酬について、賃金・物価の下落傾向、事業者の経営状況を踏まえ-2.3%引き下げ

15年度予算の姿

概算要求基準から削減を図りつつ、時代の要請にあわせて資金配分を見直し、財源をシフト。

15年度予算の姿 図表

  • 一般歳出 475,922億円(+0.1%)  一般会計 817,891億円(+0.7%)     
    やむを得ない増要因を除き、実質的に14年度を下回る水準
  • 国債発行額 36.4兆円(公債依存度44.6%)     
    減税先行分(15,440億円)を除けば、14年度補正後(349,680億円)を下回る、349,010億円(公債依存度42.7%)

出所:平成14年度第42回経済財政諮問会議 塩川議員提出資料