25 なお、通貨統合において、市場による国債の価格付けが適正に行われない可能性については、以前から指摘されていた。域内の金融機関が財政悪化国の国債を保有している限り、金融機関の連鎖的な破たんを恐れて、結局、各国政府には財政悪化国の救済を行うインセンティブが生じ、こうした救済の可能性を見抜いている市場による国債の価格付けはデフォルト・リスクを適正に反映したものではなくなるというものである(De Grauwe(2000))。これは、財政悪化国からみると、モラル・ハザードにもなりうる。