97年のアジア通貨危機以前のアジア新興国では、多くの国において、事実上米ドルに固定された為替制度の下で、外貨建ての短期借入れを中心として多額の民間資本流入が発生していた。しかしながら、97年7月のバーツの大幅な下落を契機として各国から短期資本が流出し、資本収支が急速に赤字化したことから、タイ、韓国及びインドネシアは、IMFの金融支援を受けることとなった。