主要投資銀行であったベア・スターンズをJPモルガンが買収するに当たっては、JPモルガンが10億ドルを出資し、NY連銀が290億ドルを特別融資する形で、ベア・スターンズが保有する金融資産を分離して管理するためのSPC(特別目的会社)を設立した。SPCが10年かけて資産回収を行い、仮にJPモルガンに出資した金額を超える損失が発生した場合、特別融資分がその処理に充てられる。こうしたことから、NY連銀による特別融資については、公的資金の投入に近い性格を持つものと受け取られ、結果として金融資本市場の相対的な安定化に寄与した。