脚注3

非伝統的な金融政策は、従来の金融政策と比較して三つの点で異なる。

第一に「FRBのバランスシートの維持・拡大」である。中長期国債、政府機関債やMBSの買取りが行われたほか、バランスシートの規模の維持等のため、元本償還分の再投資やツイスト・オペも実施された。

第二に「時間軸政策の導入及び強化」である。FRBは非伝統的金融政策を実施する間、ゼロ金利政策の継続期間の延長を明示することよって、時間軸政策へのコミットをより高めた。

第三にFRBの法的責務の一つである「物価の安定」の目標数値の明確化である。「個人消費支出デフレータの前年比で2%が長期的にみたFRBの法的責務と合致」とされた。