アメリカ以外も含めた先進国を対象とする分析において、景気後退入りの8四半期前から景気後退入りして4四半期後までの貯蓄率の変化をみると、通常の景気後退では前年比でほぼ横ばいが続くのに対して、金融危機の場合は4〜9%ポイントの上昇がみられる。このため、金融危機においては、個人消費の落ち込みが景気後退を深刻化させる主要因となっている(IMF(2009a))。