10 中国では外貨準備を中央銀行が保有しているため、政府は中国投資有限責任公司に出資するための資金を特別国債の発行により調達し、この特別国債を中央銀行が買い取ることによって、結果的に外貨準備が資本金として活用されることとなる。8月の第1期発行(6,000億元)に際しては、この特別国債はいったん国内商業銀行が引き受けた後、同日中央銀行が全て公開市場操作により買い取っている。したがって、この段階では市中のマネーサプライに対しては影響は生じていないことになるが、中央銀行は、その後公開市場操作でその買取り分の一部を活用することとしている。第2期発行(2,000億元)に際しては、入札方式で市中銀行が引き受け、市中での流通が可能となっている。うち約1,000億元は9〜10月に3回に分けて既に発行され、残りの1,000億元は債券市場の状況を鑑み、07年10〜12月期に発行を完了するとされている。