2 経常収支不均衡の持続性については、例えば、Obstfeld and Rogoff (2005, 2004) 、Roubini and Setser (2004)、Blanchard et al. (2005)、オブストフェルド(2005)らは、何らかの調整なしでは維持可能でないと主張している。一方で、Dooley et al.(2004) は、中国等アジア諸国が自国通貨の増価を回避するため為替介入を行うという行動が続く限り、今のような状況が続く、と主張した。03年にはアメリカは国際市場における信用度も高く、アメリカの経常収支不均衡は維持可能としていたグリーンスパンFRB議長も、05年2月には、「アメリカの経常収支赤字が永遠に拡大を続けることはできない」とコメントしている(Greenspan(2004, 2005))。