第15回 経済審議会・企画部会議事概要
1 日時:
平成11年7月2日(金) 14:00~15:30
2 場所:
経済企画庁特別会議室(436号室) (第4合同庁舎4F)
3 出席者
(部会) 小林陽太郎部会長、小長啓一、ポール・シェアード、嶌信彦、高橋進、長岡實、那須翔、松井孝典、水口弘一、村田良平の各委員、岩城秀裕、大野直志、大前孝太郎の各特別委員
(事務局) 堺屋大臣、今井政務次官、塩谷事務次官、林官房長、中名生総合計画局長、高橋審議官、牛嶋審議官、梅村企画課長、大西計画課長、荒井計画官、西脇電源開発官、岩瀬計画企画官、福島経済構造調整推進室長、林部計画官、青木計画官、税所計画官、佐々木計画官、佐久間計画官、涌野計画企画官 他
4 議題
「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」(案)について
5 議事内容
「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」(案)について事務局より説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。
○内容はよい。参考もわかりやすく、よくまとまっている。
○市場原理を尊重することには賛成だが、貧富の差が拡大し社会が不安定化することは望ましくない。「効率」と「公平」のバランス、市場原理の「効用」と「限界」のバランスが重要。
○英語教育の充実については、さらに積極的に推進すべき。
○「公平」、「公正」、「平等」ということばが混同されて使われることが多いが、今回「結果の平等」と「機会の平等」を明確に区別した点は評価できる。
○英語は既に国際語になっており、英語教育は初等教育から本格的に実施すべき。
○生涯学習が重要。生涯学習を行いたい者を受入れる施策についても考えるべき。
○広報の際のポイントも重要。成長率の数字に重点が置かれてしまうと、これまでの議論の意義が薄れる。
○今後具体的に検討していくプログラムについては、問題解決の手順、実施時期を明確にすることが必要。
○基本的な価値観として、「情報公開」も重要。一つの大きな軸として考える必要がある。
○科学技術に関する国民の理解促進、社会への還元は、教育とも違う重要な課題。
○今後1~2年の短期の経済回復も重要な問題。経済戦略会議の報告では、バブルの後始末に対する強いメッセージが出ていたが、今回の答申ではそれがあまりない。バブルの後始末(特に金融システム)を完全に行わないと、このあるべき姿を実現することは困難。
○キャッチフレーズは「知恵の時代へ」というようなものになるのだろうが、「知恵」ということばのイメージは人によって違う。「知恵」の定義がわかるようにした方がよいのではないか。
○通常の「進歩」からの脱却という考え方と経済成長が重要という考え方の整合性については、これまでの通常の進歩でなく新しい成長軌道にのせていくことによって、引き続き成長を維持していくという理解でないか。
○「個」の自由と「公」の概念の部分が重要。まちづくり等では、「個」の自由だけでなく「公」の概念も必要。
○「ものづくり」が技能を指すのか製造業を指すのかわかりにくい。ものづくりでも単なる製造業ということでなく、知恵、価値を創っていくことが重要になる。
以上
なお、本議事概要は速報のため事後修正される可能性があります。
(本議事概要に関する問い合わせ先)
経済企画庁総合計画局計画課
TEL:03―3581―1041