第14回 経済審議会・企画部会議事概要

1 日 時 :

平成11年6月11日(金) 15:00~17:00

2 場 所 :

経済企画庁特別会議室(436号室) (第4合同庁舎4F)

3 出席者

(部会) 小林陽太郎部会長、荒木襄、伊藤進一郎、角道謙一、小島明、嶌信彦、高橋進、長岡實、中西真彦、樋口美雄、星野進保、堀紘一、松井孝典、八代尚宏、吉井毅の各委員、岩城秀裕、大野直志、金光隆志の各特別委員

(事務局) 堺屋大臣、今井政務次官、塩谷事務次官、林官房長、中名生総合計画局長、高橋審議官、牛嶋審議官、大西計画課長、荒井計画官、渡辺電源開発官、岩瀬計画企画官、福島経済構造調整推進室長、林部計画官、塚原計画官、青木計画官、安井計画官、佐々木計画官、佐久間計画官、涌野計画企画官 他

4 議 題

「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」(素案)について

「経済社会のあるべき姿と政策方針」に関する意見募集等の結果について

5 議事内容

(1)「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」(素案)について事務局より説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。

  • ○経済計画でないからマクロ経済の数値指標は不要との考えもあるが、民間から見れば貴重な情報であり、本文に盛り込むべき。
  • ○税、社会保険制度を世帯単位から個人単位に移行することが必要。
  • ○大都市のゆとりは重要だが、地方と違い制約があるので、個人のエゴの制限もある面では必要ではないか。また、ゆとりの問題は、休暇の取り方についても検討が必要。
  • ○情報通信については、コストを下げることも必要。
  • ○行政改革は、組織の簡素化だけでなく施策の内容の見直しも必要。
  • ○住民参加は必要だが、住民投票の推進は慎重な検討が必要。
  • ○行財政改革は、中央と地方の財政の配分のあり方について、基本的な考えの転換が必要。(現在は、努力して財政状況を良好にしている地方自治体よりも、財政状況の悪い自治体に国から支援が行われる仕組みになっている。)
  • ○日本版GAO(決算委員会)を設置し、予算編成の前に行政を厳しくチェックする体制が必要。
  • ○マクロ経済の数値指標は、本文に盛り込むべき。
  • ○少子高齢化は、資産ストックの点からも考えることが必要。少子高齢化により、相続資産の格差の拡大が問題となる可能性がある。また、資産を社会としてどう活用していくかも重要。
  • ○現在の不況は、将来へのビジョンを見失ったことによる消費低迷が原因。ビジョンを提示する際には、アクセントを付けたものとすることが重要。アクセントを付けるためには、逆に閣議決定にこだわらない方がよい。
  • ○日本のマクロ経済に対しては、ビジョンも影響力があるが、現状を改善することも効果がある。
  • ○今回の「あるべき姿」は今までの計画と比べ、何が変化し、どういう哲学で進むのかを明確にしたほうが、興味深いものになる。
  • ○2010年の社会は、数字だけでなく、人間味あるように描いた方が興味深くなる。
  • ○個人、企業、政府の役割分担を明確にする必要がある。
  • ○「あるべき姿」の実現のために、何が障害となっていて、それをどう除去していけばいいかが明確になればさらによくなる。
  • ○財政再建や社会保障制度等について、現状ではまだ検討途上で解答が出ていないため、ここにある「政策方針」が実現できるか不安。
  • ○中山間地域と農林水産業の関係を明確にするとともに、資源・エネルギー問題に食料問題も明記してほしい。
  • ○「あるべき姿」を実現するための具体的手段が必要。技術面では、日本の得意な技術(ロボット、コンピュータ頭脳等の情報技術)が重要になってくる。また、環境問題では、逆工場(製品を資源に戻す)という概念を明確にして産業化していくことが重要。
  • ○日本文化の発信はゲーム、アニメ以外にも範囲を広げて書いた方がいいのではないか。
  • ○外国語教育の充実については、特に英語を明記した方がいいのではないか。
  • ○経済社会のあるべき姿を実現するために、国民自身がどう変わっていかなければならないのかという点について、明確に記述があってもいいのではないか。

(2)「経済社会のあるべき姿と政策方針」に関する意見募集等の結果について、事務局より資料に基づいて説明。

以上

なお、本議事概要は速報のため事後修正される可能性があります。

(本議事概要に関する問い合わせ先)

経済企画庁総合計画局計画課

TEL:03―3581―1041