第11回 企画部会議事概要

1 日時:

平成11年4月21日(水) 15:00~16:30

2 場所:

経済企画庁長官官房特別会議室(436号室) (第4合同庁舎4F)

3 出席者

(部会)小林陽太郎部会長、跡田直澄、荒木襄、伊藤進一郎、角道謙一、小島明、ポール・シェアード、嶌信彦、高橋進、長岡實、那須翔、樋口美雄、水口弘一、八代尚宏、の各委員、岩城秀裕、大野直志、大前孝太郎、金光隆志の各特別委員

(事務局)今井政務次官、塩谷事務次官、中名生総合計画局長、高橋審議官、牛嶋審議官、梅村企画課長、大西計画課長、染川計画官、林部計画官、岩瀬計画企画官、福島経済構造調整推進室長他

4 議題

  • 各部会の審議経過について
  • 広報活動について

5 議事内容

 事務局より、資料2-1「構造改革推進部会の審議経過報告について」資料2-2「国民生活文化部会の審議経過報告について」資料2-3「グローバリゼーション部会の審議経過報告について」資料2-4「地域経済・社会資本部会の審議経過報告について」について説明。各委員等からの主な意見は以下のとおり。

  • ○地域経済・社会資本部会では、効率性の追求は20世紀的議論であり、21世紀は「ゆとり」を追求すべきという意見があるようだが、効率やゆとりは目的なのか、手段なのか等どういう位置付けで考えるべきものなのか、これらによりどういうアウトプットを求めようとしているのか等を明確にすべきではないか。
  • ○流行語に振り回されているのではないか。言葉に説得力が感じられない。また、具体例がもっと出てきたほうがいいのではないか。
  • ○個性を尊重し、個人が自由に活動できる社会を求めたとき、日本の場合で心配なのは、社会生活の規律をどう守るかについて若い頃から叩き込まれているかということ。規律についての前提がないところに自由や個性を強調したとき、どのような社会が生まれてくるかということに、一抹の不安がある。個性の尊重は他人の個性を尊重することでもあるという認識が必要ではないか。
  • ○街づくりでは、住民が参加すると、全ての住民が満足することはなく、エゴが衝突する。公共空間への市民の意識が重要。
  • ○全体にインパクトが感じられない。グローバリゼーションやリーダーシップ等手垢のついた言葉が並んでいるだけ。具体的な尖がった構想がないと、読む人がエキサイティングにならない。
  • ○10年や15年後を考えたときに限られた条件がある。与えられた要件での原則を持ち、そこから発想した方がリアリティがある。また、構想や手順等を具体的に書かないと、議論が巻き起こらない。
  • ○手垢のついた言葉でもいいが、具体性が必要。
  • ○「ゆとり」とは何を目的にしているのか理解できない。また、21世紀に「ゆとり」を追求するにも、効率化していかないとそれは生まれないのではないか。「ゆとり」の追求は効率化したくないとも解釈できる。
  • ○規制改革の推進については、具体的にどういう変化にどう適応するのかが問われている。
  • ○数量的指標については、どこで作成し、作成してどうするのか、人々をどう説得するのかまで考える必要がある。
  • ○実現のためのコストや条件が何か、コストがマクロレベルでアフォーダブルなのか、誰がどの部分を負担するのか、また負担する覚悟があるのかがはっきりしていないのが現実的でない原因ではないか。そうしたことを部会で議論してみるのも一つの試みではないかと思う。

事務局より、資料3「広報活動の実施状況について」資料4「地方経済審議会の開催について(案)」資料5-1「モニターを活用した『新たなる時代の姿と政策方針』のための調査(要旨)」について説明。各委員からの主な意見は以下のとおり。なお、「地方経済審議会の開催について(案)」は了承された。

  • ○中央集権的に意思決定してきた社会を分権的に意思決定できる社会に変えようという意気込みが感じられない。分権的な意思決定はしばしば失敗するので、それをどう調整するのかが重要である。地方経済審議会は、中央主導でやっているイメージを与える。むしろ地方が各々でやっている会合に配慮して、中央が調整する形での審議会の開催を考えるべきではないか。
  • ○物価モニターやシンクタンクへの委託調査の結果をどう使うのかを検討すべき。

以上

なお、本議事概要は速報のため事後修正される可能性があります。

(本議事概要に関する問い合わせ先)

経済企画庁総合計画局計画課

TEL:03―3581―1041