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第3章 次代を担う子どもと家族

コラム 諸外国における子育て支援

ここでは、諸外国における子育て支援を紹介する。

1)ニュージーランドのプレイセンター

プレイセンターとは、ニュージーランドで50年の歴史を持つ「親主体の保育活動機関」である。小学校入学までの子どもとその親のために、子育てを楽しみながら家族が一緒に成長することを目指して活動している。

プレイセンターの特徴は、親たちが相互に保育やセンターの管理運営の方法を学び合い自主的に運営しているという点にある。親たちはセンターの運営やセンターオリジナルの学習プログラムに基づく学習コースへの参加を通じて、親としてのスキルや親としての自信などを体得する。研修はポイント制となっており、最終ポイントを獲得すると、カレッジの幼児教育課程と同等の資格を取得できることも、子育てを通した社会参加として大きな魅力となっている。センターの運営は親たちが当番制で行い、自分の子どもと同様に他人の子どもの保育を行う。また当番にあたらない日には、自分のための時間を得ることができる。

ニュージーランドでは、初めから親が子育てを立派にできなくても当たり前であり、父親も母親も学習しながら親として成長していくものという考え方が行きわたっている。プレイセンターは、子どもにとってはたくさんの大人や友達に囲まれた安心できる遊び場であり、また親にとっては子育ての仲間をつくり、支え合い、子育ての自信を育てていく場となっている。

(恵泉女学園大学教授大日向雅美氏資料等により作成)

2)カナダのファミリー・リソース・センター

カナダでは子育て支援よりもむしろ家族支援といわれる。その拠点としてファミリー・リソース・センターが各地で展開されており、子育てをする家族が必要とする場所、人、情報、物、学習の機会、精神的支援などさまざまなニーズに応えている。

ファミリー・リソース・センターでは、子育て中の親たちが子どもを連れて集まるドロップインセンター(たまり場)を中心に、オモチャ図書館、絵本・育児書・ビデオ貸出し、一時保育、電話相談など、地域のニーズにあわせて活動を行っている。専門のスタッフにより、子どもたちが家庭では経験できない遊びが用意され、また、子育てや生活全般にかかる情報提供や他の専門機関への照会等を行っている。また、子育てをする親の力をつけていくことに支援の主眼が置かれ、親たちの学習の教材として全国的に広く活用されている「完璧な人なんていないシリーズ」を使ったプログラムを用意しているセンターも多い。

ファミリー・リソース・センターは、親たちにとっては孤独から解放され、子育てに関するさまざまな情報を得ることができる場であり、また、子どもにとっては遊びを通して人とのかかわりを学ぶ場となっている。

(小出まみ著「地域から生まれる支えあいの子育て」等により作成)

 

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