[目次]

第3章 次代を担う子どもと家族

保育所に求められるサービス

利用者が保育所に求めるサービスはさまざまであり、希望の保育所に入所できない児童もいる。入所可能な保育所があっても第一希望の保育所に入所するために待機している児童や、地方単独保育事業を利用しながら待機している児童は、2001年4月現在約1万4千人となっている。そこで、保育所にどのようなサービスが求められているかみてみよう。日本労働組合総連合会「保育ニーズに関する調査」(2001年)では、子どもを保育所に通わせている人に今の保育所を選んだ理由を聞いている。これによれば、家に近いことや、保育時間が勤務時間に合うことを選んだ理由としている人が多く、保育サービスには地理的な面や、時間的な面でのニーズが強いことがわかる(第3−7図)。

地理的なニーズへの対応として、近年では、独自に駅前に保育所を整備する地方公共団体が増えてきており、特に待機児童の多い都市部においては、送迎に便利な駅前の保育所の整備や、定員に余裕のある郊外の保育所の利用を図ることが求められる。

また、時間的ニーズへの対応状況についてみると、厚生労働省「社会福祉施設等調査報告」(2000年)によれば、認可を受けた保育所のうち11時間を超えて延長保育を実施している保育所は1995年の3,124か所から2000年は8,939か所に増加し、全体の約4割となっている。延長保育を実施している保育所の在所率(定員に対する利用者数の割合)は106%であるのに対し、実施していない保育所の在所率は93%にとどまっており、延長保育の有無により在所率に差がみられる(第3−8図)。また、公営保育所(地方公共団体が運営する保育所)の延長保育実施率は22%にとどまり、私営保育所(社会福祉法人等が運営する保育所)の65%と比較すると低い。待機児童の解消のためには、量的な拡大とともに、このようなサービス面の充実も必要である。

 
第3-7図 保育所を選んだ理由として多い地理的・時間的利便性の高さ

第3-7図 保育所を選んだ理由として多い地理的・時間的利便性の高さ


 
第3-8図 延長保育を実施している保育所は高い在所率

第3-8図 延長保育を実施している保育所は高い在所率


 

テキスト形式のファイルはこちら

[目次]

前の項目に戻る     次の項目に進む