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第2章 家族の働き方の現状と課題

まとめ −求められる家族が働き方を自由に選択できる環境−

以上みてきたように、夫婦が働き方を自由に選択しやすい状況とはなっていない状況は、さまざまな問題を生じさせる可能性がある。

すなわち、稼得環境変化にともない、サラリーマンの夫一人の収入に大きく依存する世帯の家計が不安定化している。また、母子世帯等、家庭内労働を担っている者が就業も同時に行う必要がある世帯にとって、十分な収入を得つつ家庭内労働を担うことが難しいことは深刻な問題である。さらに、既婚女性の働き方の選択肢が少ない状況が未婚率の上昇につながっている可能性もあり、それは、少子化をいっそう進行させる可能性がある。

このような状況の中で、各家族が、その状況や、各人の意欲と能力に応じて自由に働き方を選択できる環境が求められる。

特に、フルタイム就業者にとって就業以外の活動を行うことが難しい状況は、各個人が、十分な収入を得つつ、就業以外の役割を果たしたり、個人の生活を充実させることを困難にしている。これは、家事・育児・介護といった家庭内労働のみならず、ボランティア等、生活の質を高めることにも寄与する諸活動を行うことも難しくしていることに留意する必要がある。また、失業率の上昇等、稼得環境が変化している中で、人的能力の拡充の必要性が高まっていることに鑑みれば、誰もがそうした目的のための自己啓発活動を行いやすい環境や時間の確保が必要となっている。

 

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