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第2章 家族の働き方の現状と課題

独身女性と既婚女性のフルタイム就業率の格差が大きい地域ほど高い女性の未婚率

女性の有業率を、結婚しているかどうかとの関係からみてみる。

独身女性(正確には無配偶女性であり、ここでは夫と死別した妻なども含む)の有業率は、既婚女性(正確には有配偶女性であり、夫と死別した妻などは含まない)よりも 20代から30代で特に高くなっている。また、独身女性についても既婚女性についても、有業率は上昇傾向にあるが、フルタイム就業に限ってみると、既婚女性の有業率は低下しており、独身女性との格差が広がっている(第2−18図)。

このように結婚しているかどうかによって、フルタイム就業等、十分な収入を得る機会の差が拡大する状況は、女性にとって結婚の機会費用(結婚しなかった場合の働き方によって得られる所得)が高まることを意味する。近年の未婚化・晩婚化には、結婚観の変化等のさまざまな要因が考えられるが、こうした女性にとっての結婚の機会費用の高まりも、その一因となっていることが指摘されている。このような観点から、独身女性と既婚女性のフルタイム就業率の格差と、20代後半から30代前半女性の未婚率の関係を都道府県別にみてみると、フルタイム就業率の格差が大きい地域ほど、未婚率が高くなっている(第2−19図)。

現在進行している少子化には、20代後半以降女性の未婚率の上昇が影響していることから、既婚女性の働き方の選択肢が少ない場合には、未婚率の上昇を通じて少子化がさらに進展する可能性がある。

 
第2-18図 配偶関係により格差のある女性のフルタイム就業機会

第2-18図 配偶関係により格差のある女性のフルタイム就業機会


 
第2-19図 独身女性と既婚女性のフルタイム就業率の格差が大きい地域ほど高い女性の未婚率

第2-19図 独身女性と既婚女性のフルタイム就業率の格差が大きい地域ほど高い女性の未婚率


 

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