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第2章 家族の働き方の現状と課題

まとめ −夫婦の働き方の現状−

以上では、夫婦の働き方には、夫婦間の稼得能力の差や就業環境の差が影響していると考えられることから、1)男女間賃金格差と2)家族の状況の働き方への影響をみてきた。

夫婦の間における稼得労働、家庭内労働の分担には、文化的・伝統的背景に加え、男女間の賃金格差が国際的に大きいことも影響していると考えられるが、フルタイム就業者間でみた男女間賃金格差は次第に縮小してきている。

しかし、現在のフルタイム就業者の就業スタイルが、長時間の就業を前提としていることなどから、家事・育児・介護といった家庭内での役割をおもに担っている妻がフルタイム就業することは難しい状況である。自営業主世帯が減少し、雇用就業者の割合が上昇する中、こうした家庭内労働を担っている者において、柔軟な働き方のできるパートタイム就業を選択する傾向が強まっているが、女性パートタイム就業者の賃金とフルタイム就業者の賃金の格差は拡大している。

その結果、夫の働き方については、雇用就業の大部分がフルタイム就業である状況に変化はない。一方、妻の働き方については、有業率自体はほとんど変化していないが、家庭内労働と両立しやすいパートタイムでの就業率は上昇している(第2−10図)。

こうした現在の夫婦の働き方は、家族の働き方を巡るさまざまな要因を踏まえた家族の選択の結果であると捉えられるが、同時に、このような働き方以外を選択することが難しいことを反映しているとも考えられる。

 
第2-10図 夫婦の就業形態、雇用形態別割合

第2-10図 夫婦の就業形態、雇用形態別割合

 

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