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第2章 家族の働き方の現状と課題

夫の就業を巡る状況 −家庭内労働を担うこととの両立が難しいフルタイム就業者の働き方−

続いて夫の働き方についてみてみよう。

男性の就業時間の推移をみると、1990年代に入り平均値では大きく減少している(第2−8図)。しかし、おもに育児期である場合が多い30代男性の就業時間にはあまり変化がみられない。

そこで、低年齢児のいる夫婦について、稼得労働時間と家庭内労働時間を夫と妻のそれぞれがどのように分担しているかを国際比較してみると、我が国では、夫の稼得労働割合が突出して大きい一方、家庭内労働はほとんど妻によって担われていることがわかる(第2−9図)。

こうした状況の背景として、前述のように、我が国の男女間賃金格差が国際的にも大きいことに加えて、夫の就業時間や通勤時間が長く、それが夫の家事参加を困難にしていることも影響していると考えられる。大部分の夫はフルタイム就業していることを踏まえれば、家庭内労働を担うことが困難な、このような現在の夫の働き方が、我が国のフルタイム就業者の働き方を象徴しているといえる。

いいかえれば、家庭内労働を担っているために、長時間就業等の働き方ができない者は、現在の我が国のフルタイム市場への参入は難しい状況にあると考えられる。

 
第2-8図 男性の就業時間推移

第2-8図 男性の就業時間推移


 
第2-9図 育児期にある夫婦の役割分業状況の国際比較

第2-9図 育児期にある夫婦の役割分業状況の国際比較

 

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