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第1章 家族を巡る潮流変化

進む小世帯化

近年、小世帯化が進行している。総務省「国勢調査」によれば、平均世帯人員は1950年には4.97人(一般世帯、以下同じ)であったのが、70年には3.69人まで減少し、さらに2000年には2.67人となっている。これについては以下の要因が考えられる。

まず、家族における生活の糧を得る機能に関する変化である。前述のように、前近代的社会では、家族は生活の単位であると同時に、生産の単位でもあったため、子どもを生み育てることは労働力の再生産として重要な意味を持っていた。しかし、戦後の高度経済成長過程で産業構造が変化し、サラリーマン化が進むと、家族における生産活動の意味は次第に薄れ、生活の単位としての性格が強くなった。その結果、多くの子どもを生む必要がなくなり、世帯人員が減少した要因となっている。このような高度経済成長期におけるサラリーマン化にともない、都市部に流入した人々が新たに世帯を形成した結果、夫婦と子どもからなる核家族が増加し、70年には4割を超えるまでになった(第1−48図)。

そして、近年において特徴的な、もう1つの要因として考えられるのが、少子高齢化である。前述したような少子化の背景にある未婚化、晩婚化の影響や、高齢者数の増加により、夫婦のみ世帯や単独世帯が増加し、小世帯化がさらに進行している。夫婦のみ世帯と単独世帯の合計が、70年では全体の30%であったのが、2000年には47%を占めるまでになっている。

このような少子高齢化等を原因とした世帯人員の減少は、今後も続くと見込まれている。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、高齢者単独世帯の大幅な増加等の要因により、2020年には、大半の都道府県において、単独世帯が最大の家族類型別割合を占めると見込まれている(第1−49図

 
第1−48図 今後単独世帯、夫婦のみ世帯が増加する見込み
第1−48図 今後単独世帯、夫婦のみ世帯が増加する見込み
 
第1−49図 2020年には大半の都道府県で単独世帯がもっとも多い家族類型に

第1−49図 2020年には大半の都道府県で単独世帯がもっとも多い家族類型に


 

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