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第1章 家族を巡る潮流変化

家族と過ごす時間は減少

しかし、このような意識にもかかわらず、家族で過ごす時間は短い。

NHK放送文化研究所「国民生活時間調査」(2000年)によると、父母がともに勤め人で中学生と小学生の子どもがいる家庭において、平日に家族それぞれの起床在宅率がすべて50%を超える時間帯は20時台と21時台だけである(第1−46図)。また、家族の起床在宅率が比較的高い6時台から8時台、18時台から23時台について、90年と比較すると、その多くの時間帯でこの10年で起床在宅率が低下している。

このように、家族が一緒に過ごす時間が短いことの理由として、父母については、労働時間が長いために帰宅時間が遅くなることが、子どもについては、おけいこごと等のために夕方から夜にかけての在宅時間が短い人がいることがあげられよう。また、近年のIT機器の普及によるメディアの個別化や、部屋の個室化が進んでいることにより、家族が一緒に過ごす時間は実際にはこの数字以上に短くなっている可能性がある。

そして、このように家族が一緒に過ごす時間が減少していることは、親子の絆に関する意識に対しても影響を及ぼしている可能性がある。前述「国民生活選好度調査」によると、「親子の絆が弱まってきている」という考え方について、そう思う人の割合は61%となっている(第1−47図)。

 
第1-46図 家族それぞれの起床在宅率がすべて5割を超えるのは20、21時台のみ

第1-46図 家族それぞれの起床在宅率がすべて5割を超えるのは20、21時台のみ


 
第1-47図 年齢が高いほど親子の絆が弱まってきていると考える人の割合は高い

第1-47図 年齢が高いほど親子の絆が弱まってきていると考える人の割合は高い


 

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