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第1章 家族を巡る潮流変化

夫婦の役割分担に対する意識変化とその実態

では、働き方の変化にともなう家庭生活の変化についてはどうか。ここでは、妻の雇用就業率の上昇に関連して、家庭における夫婦の役割分担がどのように変化してきたかについて取り上げる。

まず、意識面からみてみよう。当府「女性に関する世論調査」(1987年)によると、「男は仕事、女は家庭」という考え方に同感する人は43%で、同感しない人の27%を大きく上回っていたが、当府「男女共同参画社会に関する世論調査」(2000年)では、同感する人は25%に低下し、同感しない人は48%と半数近くに達している。また、こうした考えに同感しない人の割合は女性のほうが高く、年齢が低い世代ほど高くなる傾向がある。さらに、同調査(1997年)によれば、「女性は仕事を持つのはよいが、家事・育児はきちんとすべきである」という考え方について、賛成(「賛成」+「どちらかといえば賛成」)と答えた人の割合は86%と依然として高い。これについては、女性の雇用者で83%、未婚女性でも80%が賛成している。

一方、実態面では、家事等を分担している男性は少ない。NHK放送文化研究所「国民生活時間調査」(1990、2000年)により、平日における男女の家事時間の変化をみると、この10年で女性の勤め人では少し短くなっているものの、依然として3時間近く家事を行っているのに対し、男性の勤め人ではほとんど変化がなく、2000年にはわずか20分となっている(第1−2図)。また、1日の中で15分以上家事を行った人が全体に占める割合である家事の行為者率を、平日についてみると、2000年においては女性の勤め人では82%となっているのに対して、男性の勤め人では24%となっている。
 このように、従来型の男女の役割分担に同感しない人の割合は高まってきているものの、女性は仕事を持っていても家事・育児をきちんと行うべきと考える人の割合は依然として高く、また、実際に家事等を分担している男性は少ない。

 

第1-2図 男性勤め人の平日の家事時間は10年前と比べて変化はなく、行為者率は大きく低下

第1-2図 男性勤め人の平日の家事時間は10年前と比べて変化はなく、行為者率は大きく低下

 

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