| 第1章 若年者の適職探し |
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第1節
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適職探しへの再挑戦
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若年者の多くは、学校卒業時に職業を選択し、職業を得る機会も新卒者に集中する傾向にある。しかし新卒時に就いた職が若年者にとって必ずしも適職とは限らない。新卒時に希望の職が得られるか否かは、卒業時の経済状況や、卒業時に就職を競う同世代の者の数など、若年者にとって不可抗力的な要素も影響する。また新卒時には希望どおりの職を得ても、実際に就職した後に自分の適性と異なっていたことに気付く場合もある。さらに仕事には満足していたが、結婚など人生の節目の出来事により一時的に離職する者、また会社の倒産などの事情により離職を余儀なくされる者も存在する。
このような中、多くの若年者が卒業してから後も希望する職を得るため再挑戦しているが、就業選択の機会が新卒者以外に開かれていない場合には、新卒時一回限りの職業選択と、その職を継続できるか否かが、生涯のキャリア形成を大きく左右することとなる。自らの希望やライフスタイルに応じて職業を選択する機会は、新卒時も含めて人生のいかなる時期にも提示されることが重要である。本章では、特に若年期における新卒後の職探しを「適職探しへの再挑戦」と捉えて、そのような若年者の再挑戦が容易であるのかを検証した上で、もし再挑戦が難しいのならば、その要因は何かを明らかにしたい。
まず適職探しへの再挑戦を希望する若年者がどの程度いるのか把握したい。在学者を除く若年者は、就業しているか否か、就業希望または転職希望を持つか否か、求職しているか否かによって、第1−1−1表のように類型化できる。
適職探しへの再挑戦を希望する若年者とは、就業希望または転職希望を持つ者(在学者を除く。)と考えることができることから、[1]求職活動を行っている無業者、[2]求職活動を行っている有業者、[3]転職を希望しているが求職活動を行っていない有業者、[4]就業を希望しながら求職活動を行っていない無業者(理由として「探したがみつからなかった」、「希望する仕事がありそうにない」、「知識・能力に自信がない」を挙げた者)の4類型が、該当する若年者となる。なお以下では、便宜上[1]〜[4]を、それぞれ「失業者([1])」、「転職活動中の有業者([2])」、「転職希望のある有業者([3])」、「就職活動をしていない就業希望者([4])」と呼ぶ。
上記の[1]〜[4]を合算した、適職探しへの再挑戦を希望している15〜34歳までの若年者の総数は、2004年時点で558万人であり、これは在学者を除く若年者全体の22.9%に相当する。またこの数は増加傾向にあり、1987年と比較すると31.4%増となっている(第1−1−2図)。
第1-1-1表 若年者の適職探しの類型
第1-1-2図 適職への再挑戦を希望する若年者は増加している
●「職場不満足」「会社都合」による離職者を中心に若年失業者が増加
適職探しへの再挑戦を希望する若年者を類型別に詳しく見ていこう。まず「[1]失業者」は2004年に170万人おり、在学者を除く若年者の7.0%を占めている(前掲第1−1−2図)。この中で前職がない者は16.5%であり、残りは何らかの理由により離職した結果、無業となっている1(付表1−1−1)。また前職の離職理由は「会社都合」、「職場不満足」、「健康や家庭の事情」の三つに大別でき、それぞれ「失業者」の13.0%、27.9%、24.1%を占めている。
なお、前職のある「[1]失業者」は87〜2002年の15年間で60.2%増加したが、このうち「職場不満足」によるものの寄与が20.4%、「会社都合」によるものの寄与が19.6%であり、合わせて全体の3分の2を説明できる。一方「健康や家庭の事情」による前職離職者の寄与は2.3%にとどまっている。このように「[1]失業者」が大幅に増加したのは、会社に不満を持ち離職した者、会社の倒産や解雇により離職した者が増加したことによる。
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●正社員を希望するパート・アルバイトを中心に転職希望者が増加
次に「[2]転職活動中の有業者」、「[3]転職希望のある有業者」について見よう。この二つは実際求職活動を行っているか否かの違いはあるものの、現在就いている仕事に満足していないという点で共通している。2004年における「[2]転職活動中の有業者」は170万人、「[3]転職希望のある有業者」は202万人、これらを合わせた転職希望者は372万人となり、在学者を除く若年者の15.3%を占める(前掲第1−1−2図)。
次に転職希望者について、求職活動をしている、していないにかかわらず、正社員およびパート・アルバイト別に分類2すると、現在の職が正社員で転職を希望する者は224万人であり、若年正社員全体の16.4%に相当する(付表1−1−2)。また現在の職がパート・アルバイトで転職を希望する者は143万人で若年パート・アルバイトの30.9%に相当する。このうち、67.3%を占める97万人が正社員を目指している。
なお、転職希望者は87〜2002年の15年間で102万人増加(36.9%増)したが、現職がパート・アルバイトである転職希望者の増加(92万人増)によりそのほぼすべてが説明できる。さらに、現職がパート・アルバイトの転職希望者増加の62%に相当する58万人は、正社員希望者の増加であった。つまり転職希望者は、正社員を希望し、かつ現職がパート・アルバイトである人々を中心に増加していることが分かる。
最後に「[4]就職活動をしていない就業希望者」について見よう。この類型は、就業を希望しながら求職活動を行っていない無業者のうち、求職しない理由として「探したが見つからなかった」、「希望する仕事がありそうにない」、「知識・能力に自信がない」を挙げた者である。つまり、適職探しへ再挑戦する若年者というよりは、適職探しに挑戦したが夢破れた元挑戦者や、挑戦することなく適職探しをあきらめた者が含まれるグループである。
この「就職活動をしていない就業希望者」は2002年に22万人まで増加した後、2004年には16万人となっている。
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