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本文 > 序章 多様な可能性に挑める社会とは > 第1節 生活における様々な挑戦

2. 挑戦を支える環境や社会基盤についての人々の意識

それでは、このような様々な挑戦を支える環境や社会的基盤は整っていると言えるだろうか。内閣府「国民生活選好度調査」では、国民生活全般にわたる様々な項目について、現在どれだけ満たされているか(充足度)を5段階評価で国民に尋ね、「十分満たされている」=5点から「ほとんど満たされていない」=1点として各回答を得点化し、項目ごとの平均(充足度得点)を算出している。このうち、チャレンジに関係するものを[1]趣味・教養・健康に関するもの、[2]社会貢献に関するもの、[3]職業生活に関するもの、[4]生活と仕事の調和に関するもの、に分けて(付表序−1−2)、充足度得点の推移を見た。

●体力の維持が課題だが、趣味・教養については概して充足されている

まず[1]趣味・教養・健康に関するものについて見ると、「生涯を通じて教養を高め、趣味を広げられること」(以下「教養・趣味」)はおおむね横ばいであり、「図書館などひとりでも勉強できる施設が近くにあること」(以下「図書館などの充実」)が上昇傾向にある一方、「体力の維持や増強に努めること」(以下「体力維持」)は1980年代前半に高かったが、80年代後半に低下し、90年代以降横ばいになっている(序−1−3図)。このように、体力・健康維持に課題はあるものの、趣味・教養については概して充足しているものと考えられる。

なお、健康・体力については、別の調査で「このところ健康だと思うか」と尋ねたところ、「健康である」と答えた割合は80年代以降大きく変化していない。しかし、その中で「大いに健康」と答えた割合は80年代初めには全体の半数近くであったものが、80年代終わり頃から4分の1程度まで低下している(付図序−1−3)。「自分の健康や体力に常に注意をはらっているか」については、「注意をはらっている」と答える割合は30〜35%程度で大きな変化はないものの、「注意をはらっている」と答えた者に日頃から心がけていることを聞いたところ、「食生活に気をつける」、「睡眠や休養をよくとる」、「規則正しい生活をする」が80年代以前に比べて大きく増加している(付図序−1−4)。生活水準の向上に伴い、それまでは余り問題とされなかったような身体の不調が健康感を低下させているという面もあろうが、このように人々の日常生活が不規則になっていることも、健康感の低下に影響している可能性がある。

序−1−3図 体力を除き教養、趣味についてはおおむね充足

序−1−3図 体力を除き教養、趣味についてはおおむね充足

●地域活動への参加機会についての充足感が低い

次に[2]社会貢献に関するものについて見ると、傾向的な上昇や低下は認められない(序−1−4図)。充足度の水準を見ると、「祭り、盆踊り、運動会など自分が住んでいる地域の行事が盛んなこと」(以下「地域行事」)や「市民センターや集会所などが自由に使えること」(以下「集会所などの充実」)よりも、「自分が住んでいる地域・社会をよくする活動ができる時間や機会があること」(以下「地域活動」)の充足度が低い。人々が多面的に地域を活性化させる活動に参加する機会は必ずしも多くないことを示唆している。

序−1−4図 「地域活動」についての充足度が相対的に低い

序−1−4図 「地域活動」についての充足度が相対的に低い
 
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