(住宅面積が狭い大都市では出生率が低くなっている) 理想の子どもの数に比べて予定する子どもの数が少ない理由として、「家が狭いから」と回答した人は全国で11.3%とそれほど多くないものの、これを地域別に見ると、大都市ほど回答割合が高くなっている(第3−3−1図)。 実際に、住居の広さとして最低限必要とされる「最低居住水準1」に満たない世帯割合を都道府県別に見ると、東京・大阪などの大都市で他の地域を大きく上回っている(第3−3−2図)。また、理想的な居住水準とされている「誘導居住水準2」に達している世帯の割合については、持家・借家とも東京・大阪などの大都市で他の地域を下回っている(第3−3−3図)。 住居面積が子ども数に与える影響を見るため、都道府県別の合計特殊出生率と住宅の平均延べ床面積の関係を見たところ、地方都市では明確な関係が見られなかったが、大都市においては住宅の平均延べ床面積が広い都道府県ほど合計特殊出生率は上昇するという結果が得られた(第3−3−4図)。すなわち、大都市の平均住宅面積は地方都市の平均住宅面積に比べてかなり狭いことから、住宅がある程度広ければ出生率には影響を与えないが、一定限度を超えて狭いと出生率が低くなるという関係が見られた。 1 最低居住水準とは、「健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な水準」をいう。例として、家族4人で50u以上の広さ等の基準が定められている(国土交通省「住宅建設五箇年計画」による)。 2 誘導居住水準とは、人々が快適に暮らせる住環境の指標であり、「都市の中心及びその周辺における共同住宅居住を想定した」都市型誘導居住水準と「都市の郊外及び都市部以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した」一般型誘導居住水準をいう。例えば、家族4人で91u以上の広さ等の基準が定められている(国土交通省「住宅建設五箇年計画」による)。