平成17年版 国民生活白書
「子育て世代の意識と生活」


平成17年版国民生活白書の刊行に当たって
「暮らしと社会」シリーズについて
凡例
はじめに

第1章 結婚・出生行動の変化
第1節 最近の出生率低下の要因
標準モデル世帯の割合は半減し、単身世帯及び子どものいない世帯の割合が大幅に増加
出生率の解釈と要因分解
晩婚化・非婚化が急速に進んでいる
晩婚化の進展もあり夫婦の出生力が低下している
コラム 不妊治療の状況
第2節 結婚するという選択
結婚するつもりのない人は少ない
自由な時間を手放したくないと考えている未婚者が多い
1. 結婚相手に対する条件
女性は結婚相手に対して経済力を重視している
恋人から配偶者になることで最も信頼できる人になる
コラム 増加しつつある国際結婚
2. 結婚の利点
結婚の経済的なメリットには分業と規模の二つが存在
男女間の経済格差縮小などにより分業のメリットが希薄化
単身向けサービスの価格低下により規模のメリットが希薄化
コラム 単身生活を支えるコンビニ、家電、IT
既婚者は経済的なメリットではなく心理的なメリットを実感
未婚者は育った家庭を通じて結婚へのイメージを作る
コラム 家事をする姿を見せなかった父親の姿は女性の未婚に影響する?
第3節 子どもを持つという選択
子どもを欲しくない夫婦は少ない
子どもは生きがいであり、人生に豊かさを与える
理想の子ども数を持たない最大の理由はお金がかかるから
子どものいない夫婦は子育てに必要な年収を高く見込みすぎている
子どもにお金をかけ過ぎていると思いつつも更に増やしたい
子どものいない夫婦は子育てに過剰な不安感を抱いている
子育てをしている女性は自由な時間が持てないことを負担に思っている
現状では親以外に子育ての手助けを頼みにくい
親以外の人々も支え合う地域コミュニティの活用
コラム 認知度が低い里子、養子を通じた子育て
補論1 結婚行動における新しい流れ
1. 法律婚へのこだわり−「できちゃった婚」
20代前半までの結婚は「できちゃった婚」が主流
法律婚を重視する伝統的な意識が「できちゃった婚」に反映されている
2. 離婚と再婚
女性の離婚に対する抵抗感は薄れている
子どもを伴った再婚が増加している
3. 法律には基づかない「結婚」−同棲と事実婚
同棲への抵抗感は低下しているが実際にはそれほど増加していない
事実婚の背後には結婚制度に対する価値観の多様化がある
コラム 社会的認知が進む事実婚
補論2 海外における結婚と子育て
1. 主要国における出生率の傾向
我が国よりも婚姻率が低い国も多い
欧米の国では上昇も見られる合計特殊出生率
合計特殊出生率の改善には法律婚以外での子どもの誕生も一役買っている
2. 多様な結婚の形態と子育て支援−オランダ、フランス、スウェーデンの例から
(1)オランダ
法律婚ではなく「登録パートナー制度」で
パートタイムとフルタイムの労働処遇の均等化
パートタイム労働は子育てのしやすさにもつながる
子育てインフラの不足を補う手厚い支援
(2)フランス
PACS法が後押しする多様な関係
社会全体での充実した子育てサポート
コラム もとは市長公邸だったパリ市職員用保育所
(3)スウェーデン
「お試し婚」の役割を果たすサムボ
充実した育児休業制度
家庭で育てることに対しても支援

第2章 子育て世代の所得をめぐる環境
第1節 子育て世代の所得と結婚・出生行動
男性の実質所得はやや減少している
女性の実質所得は緩やかに上昇している
世帯当たりの実質可処分所得は伸びていない
独身男性には低所得者が多い
子育てに最低限の所得は必要だが、子どもの数と所得の関係は不明確
第2節 子育て世代内の所得格差
若年層でパート・アルバイトが増加し所得格差が拡大している
コラム 若年層で増えつつある貯蓄残高ゼロ世帯
1. 若年層をとりまく就業構造
若年層の失業が急増している
パート・アルバイトは既婚女性だけでなく若年層男女においても今や主要な働き方に
正社員への道は険しい
パート・アルバイトのままでは所得は上がりにくい
2. 若年世帯における所得見通し
若年層において共働き率は上昇しているが、「フルタイム同士」の共働き世帯は減少傾向
「パートタイム同士」の世帯では所得が低く共働きが一般的
子育てしながら就業するには周囲の協力が必要
コラム オランダにおけるワークシェアリング
3. 格差の固定化を避け将来に希望が持ち続けられる社会の実現
第3節 子育て世代への私的な所得移転
現在の子育て世代は政府に対して負担超過
1. 親世代からの経済的支援
子どもの面倒を見ても良いと思う期間は長期化している
親の経済状況は子どもより恵まれている
親と同居することにより大きな移転が発生
結婚しても親への経済的依存は続く
コラム 親の退職や減給により経済的依存は長期的には困難に
コラム 結婚資金も親がかり
孫に対する支出の増加が移転をさらに大きくしている
2. 遺産相続
子どもへの遺産動機は根強い
子ども一人の受け取る遺産は増加する見込み
生前贈与の容易化により親からの移転が進む
コラム 相続時精算課税制度
コラム 高齢者の資産の有効活用につながり得るリバース・モーゲージ
3. 子育ての社会化

第3章 子育てにかかる費用と時間
第1節 子育てにかかる費用
1. 子育て世帯の家計構造
子どものいる世帯は子どものいない世帯よりも平均消費性向が高い
子どものいる世帯の平均消費性向は20代と40代で高くなる
子どものいる世帯では特に通信費が増えている
2. 一人の子どもにかかる費用
0〜2歳:子育てに向けた支出へのシフトがはじまる
3〜5歳:教育費が発生し始める
6〜11歳:習い事や家族旅行などのための費用が増加する
12〜14歳:教養娯楽サービス費から教育費へ大きくシフト
15〜17歳:子育て費用が大幅に増加する
18〜21歳:子育て費用がピークに
一人の子どもにかける費用はおよそ1,300万円
二人目・三人目の子どもにかける費用は逓減
3. 機会費用
子育て支援サービスを利用するためには高い費用がかかる
出産退職にともなう機会費用は大きい
出産退職が過度に不利にならない仕組みが必要
第2節 教育にかかる費用
所得の伸び以上に教育費が増加する傾向が見られる
教育関係費の消費支出に占める割合は高まっている
「公教育が中心だが学習塾も必要」と考えることにより費用が増加
子どもの数が増えても教育関係費は倍増しない
大学教育への平均投資収益率は低下している
教育サービスの質がより厳しく問われていく
第3節 良好な子育て環境のための費用
住宅面積が狭い大都市では出生率が低くなっている
大都市で良質な住環境を手に入れるためには高い収入が必要
子どもの数が増えても住宅関係費はほとんど変わらない
治安の悪化などにより良質なコミュニティへの志向が高まっている
子どもの成長に応じた住み替えが容易な住宅の供給が必要
コラム 「日本21世紀ビジョン」に描かれた2030年の住環境の姿
第4節 子育てにかかる時間
労働時間や家事時間は総じて減少
自由時間は総じて増加しており子育てを行う障壁は低くなってきている
増えつつある男性の子育て参加
正社員同士の夫婦においては所得は多いが自由時間が少ない
レジャーなど時間を消費する余暇活動が増加
楽しく充実感のある子育てに向けて

むすび
子育てをしたいと思える社会の構築に向けて
結婚・出産の意欲は衰えていない
子どもを持つ余裕のない若年世帯が増加しつつある
子育てに対する負担感が出生率の低下に結びついている
子育て世代には総合的な支援が必要
「子育ての社会化」が期待される

資料編
1.人口・世帯、雇用等
2.家計、所得格差・資産格差
3.物価・地価
4.消費者行政
5.NPO

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内閣府 政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(総括担当)付あてにご連絡ください。
電話:03-3581-0783(ダイヤルイン)

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