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第1章 結婚・出生行動の変化
補論2 海外における結婚と子育て

家庭で育てることに対しても支援

スウェーデンの公的な保育サービスは充実しているが、家庭で育てることに対して、国が補助金を出す制度もある。「ファミリー保育所」がそれで、12歳までの子どもを自分の子どもを含めて四人を限度に個人の家庭で引き受けることができる9。最初は保育施設への待機で困っている親を手助けするものとして始まったが、現在は国の正式な援助を受け公的保育と同格に扱われている。

さらに、住宅手当として子どもを持つ世帯への家賃補助10や住宅ローン利子援助などがあり、子どもの数、家賃、広さ、所得を考慮して決められる。基本的には低所得勤労者が対象であるが、子どもを育てている世帯の約3割が受給している。また、児童手当は、親の所得制限は全くなしに16歳未満の子どもを持つすべての親に支払われている(前掲付表1−補2)。この手当は非課税扱いになり、高税率のスウェーデンにおいては、手当ての金額以上に優遇感があるようである。子育て世帯では、先の住宅手当で更に広い住宅へ住み替えることも容易になっており、児童手当と併せてかなりゆとりのある生活を送ることができるようである。

また、一人で子どもを育てる親の負担を軽減するため、養育費支援制度がある。これは、離婚やサムボの解消、あるいはシングルマザーなどによって、0〜18歳までの子どもを一人で育てるすべての親を対象とし、子どもと離れて暮らす方の親11に養育費を負担させることを義務付けている。この制度では、養育費の支払いが自主的に行われない場合には、子どもを養育する親の申請に基づいて、子ども一人当たりの養育費最低額分を社会保険事務所が立て替えて支給する。立て替え分については、もう一方の親から国税庁が強制的に徴収するといった方法が採られている12。これによって、一人で子どもを育てる親のみが経済的な負担を抱え込まずに子育てをしていける制度となっている。


9 このとき、地域の児童局が、保育環境としてその「ファミリー保育所」が適正かどうかを判定し、適正であればその保育者を保育職員として採用し、約3週間の研修を受けることとなる。

10 限度額以下であれば50〜75%を補助。

11 離婚やサムボの解消の場合以外でも、DNA鑑定などを行い、父親を必ず確定する。

12 低所得の場合には、所得に応じて減額がされ、差額は国が負担する。


 

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