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本編 > 第1章 > 町内会が地域住民を引っ張ってまちづくり(白老町町内会連合会)

町内会が地域住民を引っ張ってまちづくり
白老町町内会連合会

 北海道白老町では、地域住民が町内会連合会を核として、地域行政を自分たちの問題ととらえ積極的にかかわることによって、効率的なまちづくりが実現しつつある。

400以上ある町民による活動団体の交流の場として「町民まちづくり活動センター」を開設するとともに、団体のデータベース作成や情報誌の作成を行っている。
行政の外部評価委員会を町内会連合会が中心となって設置している。


1. 活動開始の背景と経緯
「元気まち運動」が育む協働の芽
 苫小牧市と登別市に隣接した白老町は温泉付分譲地があることから、仕事を退職した人たちがほかの地域から定住してくることが多いこともあり、人口の25%を高齢者が占めるようになっていた。
 白老町では従来から道内の地方公共団体に先駆け、CI(コミュニティ・アイデンティティ)「元気まち運動」に取り組んできた。行政情報の発信、提案・検討の場としての「出前トーク」や町民と町職員が一緒に研修を行う「元気まち研修会」、さらに、町民の自主的な活動組織である「元気まち100人会議」など、「元気まち運動」が目指す「協働のまちづくり」に行政と町民とで積極的に取り組んできた。

町内会連合会と行政との協働で「協働のまちづくり」へ
 白老町には分譲地の中に新たに出来た町内会なども含めて109の町内会があり、それは地域ごとに19の「地区連合町内会」からなっている。それを束ねているのが「白老町町内会連合会」(「町内会連合会」)である。
 近年、財政事情が厳しくなり、国、地方公共団体頼みの行政サービスが難しくなってきていることから、町内会連合会は自分たちでできることは自分たちでしようと、白老町と話し合って住民参加による「協働のまちづくり」を進めようと考えた。

まちづくり懇談会
まちづくり懇談会


会館を自主運営する町民たち
会館を自主運営する町民たち


2. 活動の内容
町民活動団体の事務局は町内会連合会が担う
 防犯協会、花とみどりの会、資源リサイクル推進協議会、自衛隊協力会連合会、町民まちづくり活動センター、緊急雇用対策室など、地方公共団体の中に設置されることが多い町民活動団体の事務局を住民との関わりが深い町内会連合会の中に一括統合して設置している。

町民まちづくり活動センターが情報発信基地の役割を果たす
 白老町に居住する高齢者や障害者の社会参加と自立、文化・スポーツ活動など400を超える町民による活動団体相互の交流の場として、町内会連合会の提唱により2003年4月に「町民まちづくり活動センター」が開設された。センターには専従職員が配置されている。このセンターを拠点に町が収集した町民活動団体情報を基にデータベースを作成しホームページで公開するとともに、情報誌を作成して地域住民に配布するなど、情報発信基地としての役割を果たすようになっている。

町の行政の外部評価委員会に町内会連合会も一役買う
 これまで町役場の内部で行っていた行政評価を生活者の視点から見直すべく、町内会連合会と学識経験者など町民7名が中心となって、外部評価を行っている。町役場からの説明や現地視察、役場自身による事業評価も踏まえて行政評価を行い、町長に答申書を提出している。

まちづくり懇談会の開催
 町内会連合会は地域ごとに「地域まちづくり協議会」を設立し、各地域の住民の町政に対する要望事項などを町に提出し、町側がそうした住民の要望に対する考え方を示すとともに、まちづくりに関するテーマを設けて、町役場と町民が対等の立場で行う懇談会「まちづくり懇談会」を主催している。

3. 運営の状況
町民が自ら地域の問題に優先順位をつける
 「まちづくり懇談会」を開催する際には、町民が自ら現地視察を行うなど、地域課題の発見に努め、全町的に意見を集約して優先順位を付けている。

町内会の活動拠点を作り自主管理運営
 町内会館などの活動拠点が無かった地区に、町民と町役場が協議して、建設期成会を作り費用の捻出や設計に自分たちでかかわって「萩の里会館」を建設した。完成後は町長より認可を受けた認可地縁団体23として法人格を取得し、町民が自ら管理運営に当たっている。

4. 成 果
町民が町民活動団体を自分たちの団体と自覚し町民活動はますます盛んに
 町民活動団体の事務局が町内会連合会の中にできたことにより、町民自身も町民活動団体が自分たちの組織であるという自覚が生まれ、活発な意見が出るなどの効果が上がっている。また、「町民まちづくり活動センター」ができたことで、町内で活動する各団体の横の連携が取れるようになり、何か活動したいという町民が訪れている。

まちづくり懇談会により行政と住民の役割分担が明確化
 「まちづくり懇談会」の場では、町役場と町民が対等の立場で懇談することにより、町役場と町民との間の役割分担が明確化された。

住民主体で集会所を建設したことにより交流活動が盛んとなった
 地域集会所を町民が中心となって建設したことにより、経費が削減され、人々が大事に使うようになっただけでなく、サークル活動などが盛んになり交流が活発になった。


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