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第1章 デフレ下の国民生活

(1)所得の減少が消費を抑制

実質可処分所得の減少

消費低迷の基本的な要因は、所得の減少と消費性向の低下にわけて考えることができる。
 まず、所得の減少についてみてみると、実質可処分所得は97年以降大きく減少している(前掲第1−4−1図)。また、所得の内訳でみると、これまで所定内給与はほぼ安定して増加傾向にあったが、99年には減少しており、2000年、2001年には増加しているが、2002年には再び減少している(前掲第1−3−2図)。第3節でみたように、90年代後半になり経済の低迷やデフレによる企業の売上・収益の減少から、雇用・賃金調整が本格化したために、可処分所得の減少を招いたと考えられる。物価が下落すると所得の実質的な価値も高まるために、短期的にはデフレは消費を下支えする効果があるが、長期にわたりデフレが続くと雇用・賃金環境の悪化を招き、逆に消費を抑制してしまうことがわかる。



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