(要旨)
平成12年2月
経済企画庁
国民生活局
本年度の国民生活選好度調査は、1978年度以降3年ごとに実施している時系列調査であり、国民生活政策の立案あるいは政策実施の際の判断材料とすることを目的とし、国民生活の様々な分野のニーズ、満足度等、人々の主観的意識について調査を行った。また、本年度は格差、能力主義、情報通信の高度化に関する意識についても調査を行った。
(1) 国民生活に関係する60項目についての重要度、充足度
(2) 10の福祉領域の重要度、政策優先度
(3) 生活全般の満足度、幸福度、階層帰属意識
(4) 格差と能力主義に関する意識
(5) 情報通信の高度化に関する意識
(1) 母 集 団 全国に居住する15歳以上75歳未満の男女
(2) 標 本 数 5,500人
(3) 抽出方法 層化二段無作為抽出法
99年5月28日〜6月20日(24日間)
調査員による個別訪問留置法
6.調査実施委託機関社団法人 中央調査社
(1) 有効回収数(率) 4,179人(76.0%)
(2) 調査不能数(率) 1,321人(24.0%)
1987年度の調査から、「わからない」という選択肢を回答から外したため、それ以前の調査結果と単純には比較できない場合がある。
10 領域の政策優先度
○ 人々の生活に関連した領域中、人々が力を入れて欲しい政策領域は「医療と保健」(第1位)、「収入と消費生活」(第2位)で、調査開始以来、一貫して上位を占めている。さらに、「勤労生活」の優先度(第3位)が96年に引き続き大きく高まった。第1図
*10領域
「医療と保健」「教育と文化」「勤労生活」「休暇と余暇生活」「収入と消費生活」「生活環境」「安全と個人の保護」「家族」「地域生活」「公正と生活保障」
(主要ポイント)
*主な個別項目
「医療と保健」
「費用の心配をあまりせずに診療が受けられること」「病気の予防や健康の相談・指導が容易に受けられること」「適切な診断や治療が受けられること」
「収入と消費生活」
「収入が年々確実に増えること」「老後に十分な年金が得られること」「目標を満たすのに十分な貯蓄ができること」「収入や財産の不平等が少ないこと」
「勤労生活」
「失業の不安がなく働けること」「やりがいのある仕事や自分に適した仕事ができること」
生活全般の満足度
○ 生活全般の満足度は、84年をピークに低下傾向。99年には、満足している人は4割強と過去最低。第5図
(主要ポイント)
世の中の方向
○ 世の中は暮らしよい方向に向かっていると考える人の割合は、90年をピークに低下。99年には、世の中は暮らしよい方向に向かっていると考える人は2割と過去最低。第7図
(主要ポイント)
老後の見通し
○ 老後に明るい見通しを持っている人の割合は84年以降低下。99年には、2割に満たず、過去最低。第9図
(主要ポイント)
階層意識
○ 現在の生活がどの階層に属するかの意識については、8割の人が中流意識を持っており、80年代以降ほぼ横ばいで推移。第12図
(主要ポイント)
子どもの数と生活全般の満足度
○ 3人以上の子どもを持つ人は、それより少ない人よりも生活全般の満足度が高い。第15図
(主要ポイント)
その他
○ 所得や収入の格差が10年前と比べ拡大したと思う人は4割。
○ 個人の選択や努力の違いによって所得等に格差があるのは当然との考えを肯定する人は7割。
○ 能力主義的な制度(給料や地位)への切り替えを好ましいと考えている人は4割。
○ 情報通信の高度化の利点に「いつでもどこでも欲しい情報を入手できる」を挙げる人が過半数。