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与謝野内閣府特命担当大臣 記者会見要旨 平成18年7月19日

(平成18年7月19日(金) 18:17~18:50 於:金融庁会見室)

1.発言要旨

本日、月例経済報告等に関する関係閣僚会議が開かれまして、その概要を私から御報告いたします。
景気判断につきましては、「景気は、回復している」と、先月からの判断は変更しておりません。
今月の特徴といたしましては、日銀短観が公表され、2006年度の収益計画は5年連続の増益、設備投資計画は4年連続の増加を見込むなど、引き続き、企業部門の好調さが確認されております。
家計部門についても、完全失業率が4.0%に低下し、雇用者数も過去最高となるなど、雇用情勢の改善が続いております。
物価動向の総合判断につきましては、昨年11月以降、消費者物価の対前年比は上昇しているものの、石油製品その他特殊商品を除くとゼロ近傍で推移しておりまして、今後の物価動向については、注視していく必要があるとしております。これは、最近の各種物価指標を総合的に見ると、対前年比で概ね横ばいの動きとなっていることを客観的に表現したものであります。ただし、足元から再びデフレに戻る見込みがないというところまでは確認できる状況にはないことから、これはデフレ脱却を意味するものではありません。
先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しておりまして、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれております。
一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要があり、今後の景気動向等については、引き続き注視してまいりたいと考えております。
本日の閣僚会議のやりとりの中では、ある方からは、いつまでデフレ、デフレと言っているのだと。国民にとっては、今のような状況というのは、大変望ましい快適な状況だと言う方がおられました。
また、中川政調会長からは、例えば東京都23区内の地価動向を見ると3倍、4倍になっており、こういうことも、やはり慎重に考えなければいけない段階に来ているのではないか、という御指摘もございました。
また、ある方からは、インフレ懸念がないのにゼロ金利を解除したのは、一体どういうことなのかということがありましたが、これは日銀側から、インフレ懸念が出てきてから金利を上げるよりは、そういう懸念が生ずる前にあらかじめ金利について正常な状態に戻すことが、将来の経済の大きな振れを防ぐためにも必要だ、というお答えがございました。
主立ったやりとりは、以上のようなことでございます。

2.質疑応答

(問)今回デフレの表現が随分変わりましたけれども、いわゆる4つの指標の中で消費者物価指数については、随分改善が見られる。残りの3つを見ると、やはり最新のデータは1-3月期のGDPから出されている数値であり、大臣としては、例えば足元の4-6月期の日本の経済状況を見て、デフレ脱却は、シナリオとしてかなり近い段階に来ているのかどうかという認識を教えていただきたいのですが。
(答)前から申し上げましたように、デフレ、デフレと言って心配していた時期では、物価が下落して経済が縮小していく、縮小均衡に陥るということについて、皆、心配をしていたわけです。そういういわゆる経済全体に累を及ぼすような物価の下落状況というのは、もう既に、抜け出しておりまして、今心配しているのは、物価が0.何%下落するとかしないとかということです。デフレという言葉を使っていますが、それでは物価が0.5%上昇したら、これをインフレと呼ぶのかと。私はそうではないと思っていまして、前にも申し上げましたように、呪文を唱えるごとくデフレ、デフレと言う自縄自縛の表現は、そろそろ止めにした方がいいのではないかなと私は思っております。
(問)前回の閣議後会見で、デフレ脱却宣言については小泉総理の仕事であるという御認識を示されたと思いますけれども、物価の判断を示す責任官庁として、この宣言を出すタイミングについて、進言する時期をどのように予測というか観測されていますでしょうか。
(答)いずれにしても、物価指数も遅行指標で数カ月遅れとなるわけで、近々、梅雨明け宣言というのがあると思いますけれども、そういうはっきりしたことがすぐわかるという話ではないのだろうと私は思っております。  ただし、小泉内閣は、5年間の政権にあって、経済政策においては、やはり不良債権の処理とか、デフレからの脱却といういろいろなことを掲げて戦ってきたわけでございまして、そういう意味では、総理が5年間政権を運営してきた総括として、そういうことを例えばおっしゃるということであれば、それは大変意義のあることであると思っておりますけれども、経済政策上そういうことが必要かどうかというのは、もう一考を要するのではないかと思っております。
(問)小泉総理がデフレ脱却について発言されることは、意義があるということでしたけれども、これは今なりの時点でということでもよろしいですか。
(答)それは、官邸の御意向次第で、必要な資料とか考え方というのは幾らでも用意いたしますけれども、今のところ、そういうことを官邸の方から言ってこられておりませんので、まだそういう動きは、内閣府内にはございません。
(問)まだ後戻りする可能性が確認できないので、デフレ脱却を意味するものではないということですが、現状で、後戻りしないということを埋めるためにはどういう要因が不足しているのかということと、デフレ脱却に向けて政策を運営していくときに、最も重要と考えられることは何か、この2つについて教えていただけますでしょうか。
(答)金融政策は日銀に決めていただいているわけですから、やはり政府が国内からも国際的にも信任を得るということは、財政規律を重んじて、日本国政府は財政政策を行っているということをはっきりわかっていただくことと、もう一つは、金融政策が、政治的ではなく日銀が中立性の中で判断していくシステムが確立されているということを内外にきちんと理解していただくというのが、多分、私は最大の経済政策であろうと思っております。
(問)前段に質問しました、何が不足しているのかは。
(答)これで五、六カ月続いているわけですから、後戻りしないというのは極めて主観的な判断ですけれども、もうしばらく様子を見て、えいやあ、大丈夫だと、こういう判断をするのだろうと思います。
(問)えいやあという判断は、年度内にデフレ脱却ということから考えると、今年度内には政府としても公式に何らかの判断を示すという......。
(答)だから、デフレという言葉を使うときに、とても注意深く使わなければいけないと思っていまして、デフレスパイラルとか、デフレで縮小均衡を日本の経済にもたらすという状況は、とっくの昔に脱却しているわけです。若干の物価下落があるかどうかということですけれども、これは生産性が向上しても物価は下がるわけでして、そういうものを総合的に判断すれば、デフレ、デフレという表現が日本の経済の実態を表しているのかどうかという点については、私は、多分違うのだろうと思っています。

(以上)

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