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今週の指標 No.1204 国庫債務負担行為と公共投資の平準化

ポイント

2018年7月4日

  1. 政府は、技能労働者の高齢化や若年入職者の減少による技能労働者不足及び人材・機材の有効活用による生産性向上等の観点から、公共事業の施工時期の平準化に取り組んでいる(※1)。その1つの手法として、国庫債務負担行為(※2)を積極的に活用することにより、閑散期の工事稼働の改善を目指している。

  2. 国庫債務負担行為(国土交通省関係)の予算額の推移をみてみると、2015年度に国庫債務負担行為が当初予算に設定されて以降、当初予算における配分は増加しており、また、当初予算と補正予算における国庫債務負担行為の合計金額も増加している(図1)。

  3. 公共投資請負金額(※3)における構成比の推移をみると、4-6月期に占める割合が増えている(図2)。これは、ゼロ国債や複数年度にわたる工事によって、前払金保証契約の締結時期が年度の早い時期(4-6月期)に徐々にシフトしてきているためと考えられる。

  4. 公共投資出来高の月別の動きについてみると、平準化の取組みが本格化する前の2014年度に比べて2017年度では、とりわけ4月~7月が増加している一方で11月~12月は減少しており、繁閑の差は縮小してきていることが読み取れる(図3)。また、出来高の長期的な推移をみても、当初予算に国庫債務負担行為が設定された2015年度からは、繁忙月と閑散月の差は縮小傾向であることが確認できる(図4)。

  5. 以上より、補正予算もさることながら、当初予算における国庫債務負担行為の設定もあって、公共投資の指標上に一定程度の平準化が表れているものと思われる。なお、2018年度における国庫債務負担行為(当初予算)も増加していることから、今後も公共投資の平準化が進むことが期待される。

(※1)平成26年6月「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(平成17年法律第18号)が改正されたことを受け、「発注関係事務の運用に関する指針」(平成27年1月公共工事の品質確保の促進に関する関係省庁連絡会議申合せ)等において、発注者は債務負担行為の積極的な活用などにより発注・施工時期等の平準化に努めることとされた。
(※2)工事等の実施が複数年度にわたる場合、あらかじめ国会の議決を経て後年度にわたって契約できる制度のこと。公共工事においては、国庫債務負担行為のうち、2か年度にわたるものを「2か年国債」、初年度の国費の支出がゼロのもので年度内に契約を行うが国費の支出は翌年度のものを「ゼロ国債」という。
(※3)工事契約後、発注者が前金払をする場合、請負者と保証会社が保証契約を締結した際の前払金額に対応する請負金額のこと。公共投資出来高の先行指標に位置付けられる。


図表



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