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今週の指標 No.1196 消費者物価指数における食料品・外食のプラス寄与について

ポイント

2018年4月2日

  1. 消費者物価は生鮮食品やエネルギー価格の上昇により総合が前年比1.5%上昇しているが、これらを除いたコアコアでみても同0.5%上昇(2018年2月時点)と、このところ緩やかに上昇している(図1)。これは、診療代等の公共サービス価格や宿泊料、外国パック旅行費等の個人サービス価格の上昇に加え、コアコアの4分の1を占める食料品・外食価格のプラス寄与が最も大きい(図2、3)。

  2. 食料品・外食価格を寄与度分解すると幅広い品目で上昇している(図4、5)。この背景には、第一に、肉食ブームの一層の高まりによる生鮮肉(豚肉、牛肉、鶏肉)の消費量の増加(図6)や単身世帯や働く女性の増加等による外食・中食(注1)利用機会の増加(図7)など需要の高まりがみられる。また、第二に、人手不足感が強まる中でパートタイム労働者の時間当たり給与が上昇(図8)し価格上昇圧力が高まるなど、景気回復による需給の引き締まりが影響しているとみられる。

  3. 以上の要因に加え、食料品を類別にみると、酒税法改正による酒類(ビール等)の上昇(注2)など一部に制度要因による押上げがみられるほか、肉用子牛など畜産動物価格(図9)の上昇等による生鮮肉の上昇、天候不順によるウメの不作を受けた梅干しや温暖化によるノリの不漁を受けた干しのりの上昇など乾物・加工品類の上昇、水温変化や漁獲競争の激化等による塩干魚介(塩さけ、いくら、しらす干し等)の上昇など、原材料価格上昇を要因とした製品価格上昇の動きがみられる。

  4. 食料品の生産のために投入される財・サービスの価格(投入物価)と、その結果産出される食料品の価格(産出物価)をみると(図10、11)、投入物価が上昇傾向にある中、産出物価も緩やかに上昇している。こうした食料品製造業における産出物価の上昇は、上述の需要の高まりを背景に小売段階での価格転嫁に影響していると考えられる。

  5. また、外食を類別にみると、焼肉、すし、ビール(注3)等が上昇しており、需要が高まる中で、米類、肉類、魚介類等の原材料価格や人件費、道路貨物輸送費(図12)等のコスト上昇を価格転嫁する動きが広がっていると考えられる。

  6. 消費者物価が緩やかに上昇している中、需要の高まりやコスト上昇がどの程度消費者が直面する価格に転嫁されていくかについて、引き続き注視していく必要がある。

(注1)レストラン等へ出かけて食事をする外食と、家庭内で手づくり料理を食べる内食の中間にあって、市販の弁当や総菜、家庭外で調理・加工された食品を家庭や職場・学校等でそのまま食べること。
(注2)2017年6月に改正酒税法が施行され、総販売原価以下での販売ができなくなった。
(注3)上記の改正酒税法の施行も寄与している。


図1~図12



問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
那須 祐子 直通:03-6257-1569

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