内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  内閣府の政策  >  経済財政政策  >  経済財政政策関係公表資料  >  今週の指標  >  今週の指標 No.1170

今週の指標 No.1170 輸出財の高付加価値化について

ポイント

2017年6月19日

  1. 輸出数量が大きく伸びないなか、財の高付加価値化指数(※1)は継続的に上昇傾向にあり、我が国企業は財の高付加価値化により対外的な稼ぐ力を発揮していると考えられる(図1)。本稿では、品目別に分析することで、財の高付加価値化がどのような形でもたらされているかを探る。

  2. 主要な輸出財別に高付加価値化の寄与度をみると、一般機械、電気機械、輸送用機器の寄与が大きい(図2)。さらに詳細な品目をみると、乗用車(輸送用機器)、電気計測機器(電気機械)、原動機(一般機械)の寄与が大きいことがわかる(図3)。これらの財で高付加価値化が進んだ要因はいくつか考えられるが、以下では、輸出財の構成比の変化に着目して確認する。

  3. 乗用車は、より高価格(※2)である大型車の輸出シェアが増加している(図4)。アメリカでのSUV販売好調を受けて、国内での大型車の生産能力を増強し供給につなげていることなどが背景として考えられる(図5)。

  4. 電気計測機器は、半導体ウエハー・デバイスの測定・検査機の輸出シェアが増加している(図6)。アジア諸国を中心に堅調な半導体製造業の投資需要を取り込むことで、電気計測機器のなかでも高価な半導体ウエハー・デバイスの測定・検査機(※3)の輸出が増加し、シェアが高まっているとみられる(図7)。

  5. 原動機は、車両用に比べて高価な航空機エンジンの部分品(※4)の輸出シェアが増加している(図8)。世界の旅客需要が増加しており、航空機やその交換部品への需要が高まっていることが背景にあるとみられる(図9)。

  6. 上記でみたように、海外市場の景気・需要の変化を取り込むことによる高付加価値化が、多様な財で進展することで我が国企業の稼ぐ力がより向上していくことが期待される。

(※1)高付加価値化指数は、ある品目について、輸出物価(同じ品質の財の価格動向を表す)で輸出価格(財の品質変化を踏まえた価格動向を表す)を除したものである。輸出物価と比べて輸出価格が上昇する場合、当該品目の高付加価値化が進んでいることを示すと考えられる。輸出物価は日本銀行「企業物価指数」における円建ての輸出物価指数、輸出価格は財務省「貿易統計」における輸出価格指数を用いた。なお、品目別の分析では、輸出価格指数に対しておおむね対応する輸出物価指数を用いている。

(※2)2016年の乗用車輸出単価(台あたり)は、2000cc超が269万円、2000cc以下が192万円。

(※3)2016年の電気計測機器輸出単価(台あたり)は、半導体ウエハー又は半導体デバイスの測定用又は検査用の機器が2179万円、測定用の電気機器が3.6万円。

(※4)2016年の原動機輸出単価(kgあたり)は、車両用内燃機関が0.1万円、ターボジェット又はターボプロペラの部分品は15万円。


図1~3 図4~5 図6~7 図8~9

問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
舟場 千絵 直通:03-6257-1565

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)