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今週の指標 No.1152 機械受注の達成率にみる製造業の投資マインド

ポイント

2016年9月26日

  1. 機械受注統計調査は、機械メーカーが各需要者から受注する設備用機械類の金額を調査したものである。機械メーカーの見通し(※1)では、製造業を需要者とする機械受注は2016年7-9月期に大きく増加する見通しとなっているが、7月の実績は前月比0.3%増であり、残り8、9月に同4.6%ずつ増加することが見通し達成に必要な状況である。この見通しの実現可能性について、製造業の業況判断と見通し達成率(※2)の関係に着目し、考察してみよう(図1)。

  2. まず、製造業全体の見通し達成率の推移をみると、概ね、業況判断が改善している時期に上昇し、悪化している時期に低下する傾向がみてとれる(図2)。

  3. また、受注される機械の中でも、工作機械や産業機械、原動機など、機種別に達成率と製造業の業況判断の相関関係をみると、それぞれの機種で違いがみられる。即ち、工作機械や産業機械では、業況判断との相関関係が高く、原動機や船舶(※3)では低い。この背景には、工作機械や産業機械といった生産活動に直接関わる機種については、企業の抱く景況感次第で、発注を計画通りに行うか、先送りにするか判断されやすいことがあると考えられる。こうしたこともあり、過去の平均をみると、達成率は低めとなりやすい。他方、原動機や船舶では、より長期的な計画に基づいて行われる傾向があることもあり、企業の景況感に左右されにくく、達成率は安定的に高い(図3)。

  4. ここで、増加が見込まれている製造業の7-9月期受注見通しの機種別内訳をみると、原動機が寄与度の約50%、産業機械が約33%を占めていることがわかる(図4)。上記の議論を踏まえれば、原動機は相応の達成率が見込まれるほか、仮に業況判断が一層慎重化しなければ、産業機械は4-6月期並みの9割以上の見通し達成率を実現できると考えられる。このため、見通し通り、製造業の機械受注は大きく増加する可能性が高いといえよう。ちなみに、足下の製造業の業況判断をロイター短観でみても、6月時点から一層の慎重化はみられていない(図5)。

(※1)内閣府では、各四半期末実績値公表時に翌期の受注見通しを公表している。

(※2)達成率=実績/見通し(単純集計値)。

(※3)製造業から受注した船舶であり、海運業から受注した船舶ではない。


図1~5、参考1~2



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