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今週の指標 No.1140 中国 自動車市場の動向

ポイント

2016年3月28日

  1. 中国の2015年の自動車(乗用車及び商用車)販売台数(※1)は前年比4.7%増の2,460万台、7年連続の世界第1位となった。中国の自動車市場は各国の自動車メーカーがしのぎを削る巨大マーケットとなっている。

  2. 最近の市場動向をみると、減速していた販売台数が15年年央には前年比マイナスに転じる中、在庫が積み上がっていた(※2)。こうした中、10月1日から小型車減税(※3)が実施され、販売台数は大幅な増加に転じた(図1)。

  3. 減税効果は、とりわけ中国自主ブランド車の販売に大きく表れている(図2)。これは、中国自主ブランドが最近人気の高いSUV(スポーツ用多目的車)において減税対象となる小排気量タイプを数多くラインナップしているためと考えられる。SUVは、家族構成(※4)や悪路の多い道路事情等の理由から、セダンに代わって販売の伸びをけん引するようになっている(図3)。この結果、上位10種のSUV販売台数のうち中国自主ブランド車の占める割合は、14年の37.2%から15年には71.2%に上昇した。

  4. このように、自動車販売台数は減税開始とともに大きく増加したが、需要の先食いとの指摘もある。もっとも、前回小型車減税(※5)が導入された2009~10年とその後の動向をみると、世界金融危機時の落ち込みからの反動増もあり、減税期間中に市場は急拡大したものの、その後大きな落ちこみはみられなかった(図4)。

  5. 中国の自動車普及率を先進国と比較すると依然として低水準に止まっており(図5)、伸び代の大きい市場だと考えられる。中国の自動車業界団体は2016年の自動車販売台数を前年比6.0%増と予測している。

(※1)中国では販売台数のデータが無いため、ここでは出荷ベースの台数。

(※2)ただし、各メーカーは大幅な値下げのほか、保険助成、頭金なしローン、無利子貸付、下取り価格の引き上げ等の積極的な販促を行っていたため、小売総額は前年比プラスが続いていた。

(※3)排気量1.6L以下の小型エンジン搭載車に対する車両購入税率を10%から5%とする優遇策(~16年末)。

(※4)中国の家庭では、長年続いた一人っ子政策の影響もあって夫婦と子に加え、夫婦双方の両親も一緒に出かけることが多いことから、7人乗りの車の需要が高い。

(※5)排気量1.6L以下の小型エンジン搭載車に対する10%の車両購入税率を2009年1~12月は5%、10年1~12月(業界の要請を受けて延長)は7.5%とした優遇策。


図1~5

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高橋 あゆみ 直通:03-6257-1583

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