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今週の指標 No.1129 消費者物価指数における品目別価格上昇率の分布

ポイント

2015年10月19日

  1. 2015年4月以降、消費者物価の生鮮食品を除く総合(以下「コア」という。)は、前年とおおむね同水準で推移している(図1)。これは、食料や一般のサービスなどが前年比プラスに寄与する一方で、主にエネルギーが前年比マイナスに寄与しており、両者が打ち消しあっているためである。

  2. また、コアの物価DI(注1)を確認すると、2013年10月以降、価格の上昇品目数が価格の下落品目数を上回る姿となっている(図2)。特に、2015年4月以降、他の財や一般サービスで価格が上昇する品目が増加したことなどにより、物価DIのプラス幅は拡大している。

  3. コアを構成する各品目の価格上昇率について頻度分布(ウェイトベース、注2)をみると、2014年春まで前年比1%程度以上プラスの品目の割合が上昇し、その後も横ばいで推移している(図3(1))。ただし、2014年春以降、前年とおおむね同水準(0%程度)の品目が40%程度を占めており、依然として、分布の中央に位置している(注3)。また、物価安定の目標である前年比2%程度を上回って上昇している品目の割合は20~30%程度にとどまっている。

  4. 次に、前年比上昇率の頻度分布を、財、サービス別に見てみよう。前年とおおむね同水準(0%程度)の品目の割合をみると、2013年以降、財では20%程度、サービスでは60~70%程度で推移している(図3(2)、(3))。財においては、原材料価格の変動や需給動向等に応じて比較的柔軟に価格の改定が行われているとみられる。一方、サービスにおいては、外食等において値上げの動きはあるものの、財と比べれば価格が比較的硬直的な状況が続いているとみられる。

(注1)価格が前年より上昇している品目の割合から下落している品目の割合を引いたもの。

(注2)頻度分布におけるn%程度は、前年比上昇率が(n-0.5)%以上(n+0.5)%未満の品目のウェイトを積み上げたもの。

(注3)渡辺・渡辺(2015)は、1993年3月時点では消費者物価における各品目の価格変化率(前年同月比)の分布のピークは+2.25%から+2.75%の区分にあるとともに、前年比ゼロ近傍(前年比±0.5%の区分)の品目の割合が高まったのは1995年からと述べている。また、2014年3月時点における米国、カナダ及び英国の価格変化率の分布を確認し、分布のピークが2%近傍にあると述べている。

(参考文献) 渡辺努・渡辺広太(2015)「デフレ期における価格の硬直化 原因と含意」CARFワーキングペーパーシリーズ、CARF-J-102(http://www.carf.e.u-tokyo.ac.jp/pdf/workingpaper/jseries/J102.pdf)


図1

図2

図3



問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
福田 洋介 直通:03-6257-1569

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