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今週の指標 No.1112 ICの輸出の高級化について

ポイント

2015年1月26日

  1. IC(集積回路)の輸出動向をみると、2012年半ば以降、数量はおおむね横ばいである一方、価格が上昇しており、結果、金額も増加している(図1)。

  2. 価格の上昇について、その要因を「高級化要因」、「為替要因」、「契約通貨ベースの価格要因」に分解してみると、「高級化要因」が価格の押上げに寄与していることが分かる(図2)。

  3. IC輸出の高級化指数(ある品目において、輸出価格指数を同じ品質の財の価格動向を表す輸出物価指数で除することにより算出し、当該品目の高級化(輸出財一単位当たりの実質的な受取の増加)を示す指数)は、2010年より、振れを伴いながらも着実に上昇している(図3)。その要因を「品目の高性能・高品質化要因」と「輸出構成の高度化要因」に分解してみると、前者の寄与が大きく、品目の高性能・高品質化が進展していることが分かる(図4)。(注)

  4. この背景としては、スマートフォンやタブレット端末の普及や新機種の開発に伴う高性能化に伴い、その部品であるICにおいても高性能・高品質化が進展したことなどが考えられる。

  5. 今後とも、財輸出で「稼ぐ力」を高めていくためには、付加価値の高い財の輸出を増やしていくことが期待される。

(注)一般的には、各経済主体の合理的な行動を前提とすると、価格が低下した財への需要シフトが起こるため、ウェイトの変動を加味したパーシェ方式の方がウェイトを固定したラスパイレス方式よりも輸出価格指数の水準が低くなる傾向がある。これを「パーシェ効果」と呼んでいる。「輸出構成の高度化要因」は、パーシェ方式の輸出価格指数をラスパイレス方式の輸出価格指数で除すことにより算出するが、パーシェ効果により値が低くなる傾向があることに留意が必要である。


図1 ICの輸出数量、価格、金額の推移

図2 ICの輸出価格の変動とその要因

図3 ICの高級化指数

図4 ICの高級化の要因分解

問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
山田 浩介 直通:03-6257-1569

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