内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  今週の指標  >  今週の指標 No.1095

今週の指標 No.1095 中国:固定資産投資の動向

ポイント

2014年4月28日

  1. 中国では投資主導の成長が続いているが、固定資産投資は、14年3月に前年比17.5%増(3か月移動平均ベース)となっており、伸びが低下してきている(図1)。その内訳をみると、ウエイトの高い製造業(注1)の寄与度が縮小しており、伸び率低下の要因となっていることが分かる。

  2. 製造業を業種別にみると、13年末以降、全般的に伸びが低下しているが、特に鉄金属加工業では、伸びがマイナスに転じるなど、落ち込みが大きくなっている(図2)。同業種はこれまで幾度も生産能力過剰状態であると指摘されているほか(注2)、14年1~2月期の利潤総額が前年比マイナスとなる等、厳しい状況にある。

  3. 12年初めにも、固定資産投資の伸びが低下した時期があったが、項目別にみると、製造業の寄与が比較的高い一方、インフラ関連投資(注3)の寄与度がマイナスとなり、全体の伸びを押し下げていた。足もとにおいては、インフラ関連投資は底堅く推移し、固定資産投資を下支えしており、12年とは、対照的な動きになっている。

  4. また、不動産(注4)投資の伸びもおおむね横ばいで推移している(図1)。ただ、ここにきて不動産開発投資(注5)の増勢が鈍化している(図3)。不動産新規着工床面積をみても、14年1~3月期は、前年を2割以上下回っている。さらに不動産価格の上昇率が低下しており(図4)、こうした動きが続けば、不動産開発投資の一段の伸び低下を招き、その場合製造業と並んで不動産投資の動向が固定資産投資の伸びを押し下げる可能性がある。

(注1)製造業は固定資産投資総額の約34%を占める(13年)。

(注2)中国国家発展改革委員会は、生産能力過剰業種の一つとして、鉄鋼業を挙げ、設備稼働率は74.9%と、正常な水準とされる80%を下回っていると報告している(13年)。

(注3)インフラ関連投資は、水利(ダムを含む)、環境、公的施設、道路、鉄道等の投資額の合計を用いており約15%を占める(13年)。

(注4)ここでの不動産はサービス業を含み、不動産開発投資よりも規模は大きくなる。

(注5)不動産開発投資とは、不動産開発企業等が開発した、住宅、工場、ホテル、オフィスビル等の建設(取り壊しや建替えも含む)とサービス施設及び土地開発プロジェクトの投資額の合計で、固定資産投資の約2割を占める(13年)。


図1 固定資産投資項目別寄与度 図2 固定資産投資製造業(業種別)

図3 不動産開発投資及び不動産新規着工床面積 図4 住宅価格


(備考)

1. 国家統計局より作成。

2. 3MAは、1~2月期をひと月分として計算。


問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-海外担当)付
長谷川 貴弘 直通:03-3581-9537

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)