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今週の指標 No.1083 アメリカ:賃金・報酬の動向

ポイント

2013年11月25日

  1. 13年7~9月期の雇用コスト指数は前年同期比+1.9%となった(図1)。雇用コスト指数は賃金・報酬と諸手当(注)から構成されているが、どちらも世界金融危機による雇用環境の悪化により伸び率が鈍化した。諸手当は世界金融危機後に減少していた労働時間が増加に転じたことを背景に伸び率が高まる局面も見られたが、賃金・報酬は09年7~9月期以降、おおむね横ばいで推移している(図2)。このことが物価上昇率を抑える一因となっていると考えられる。

  2. 賃金・報酬の伸び率が抑えられている要因を検討するため、業種別に賃金・報酬の伸び率をみると、財生産、サービス業といった大分類では動向に大きな違いはみられない。一方、政府部門は低い伸び率でおおむね横ばいとなっており、伸び率を抑える要因となっている(図3)。このところの雇用者数の増加をけん引している娯楽業についても、政府部門と同様の動きをしており、伸び率を抑える要因となっている。

  3. 2000年以降の失業率と賃金・報酬の伸び率の関係をみると、失業率が低いほど賃金・報酬の伸び率が高いことがわかる(図4)。ただし、今回の景気回復局面では失業率が低下する中、賃金・報酬の伸び率はおおむね一定である。これは世界金融危機後、パートタイム労働者が急増し依然として高水準にあることが一因と考えられる(図5)。

  4. マンパワー雇用予測調査によると13年10~12月期において7~9月期よりも雇用者数を増やすと回答した企業が減らすと回答した企業よりも多く、純雇用者数も増加する見込みであるなど、雇用環境の改善が期待される。雇用環境の改善に伴い失業率の低下、パートタイム労働者の減少が進めば、賃金・報酬の伸び率が高まることが期待される。


    (注)諸手当に含まれるのは、有給休暇、残業代、ボーナス、各種保険など雇用主が人を雇うにあたってのコストである。

図1 雇用コストの推移 図2 労働時間の推移 図3 業種別賃金・報酬の伸び率 図4 パートタイム労働者数の推移 図5 失業率と賃金・報酬の伸びの関係


(備考)
アメリカ労働省より作成。


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