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今週の指標 No.1080 インド:景気の減速と金融資本市場における動向

ポイント

2013年9月30日

  1. インドでは13年4~6月期の実質GDP成長率が前年比4.4%と落ち込み、景気は減速している(図1)。また5月下旬にFRBの金融緩和縮小観測が生じて以来、新興国をめぐる国際金融資本市場は大きく変動し、なかでもルピーの下落幅は比較的大きいものとなっている(図2)。海外機関投資家の売買データをみると、9月は株式買越し等の落ち着きもみられるが、6月以降売越しに転じるといった資金流出がみられていた(図3)。

  2. その背景には、慢性的な物価上昇や双子の赤字というインドの脆弱な経済構造があると考えられる(図1・4)。資金ファイナンスの構造をみても、中長期的な資金である直接投資よりも証券投資や借入等のその他投資といった短期的資金へのシェアが高く、金融資本市場の変動に晒されやすい環境にあるといえる(図5)。

  3. リスク耐性として外貨準備高をみると、このところ僅かながら減少しており、輸入月数や短期対外債務残高の対比でみても、適正規模目安は上回っているものの、08年の世界金融危機時より低い水準となっている(図6)。

  4. ルピー安は貿易赤字の拡大や輸入物価の上昇を通じて実体経済への影響が強いため、インド中銀が利上げに踏み切るなどインフレ鎮静化に向けた対応が行われているが、短期的な対応に止まらず、構造改革を進めるなど中長期的な取組が問われる状況にあり、インド経済を取り巻く環境は厳しさが続くとみられる。

図1 実質GDP成長率と物価上昇率 図2 各国為替レート

図3 海外機関投資家の売買動向 図4 双子の赤字

図5 資本収支の内訳 図6 外貨準備高の保有状況

(備考)

1. CEIC、ブルームバーグより作成。

2. 為替、株式、債券データの9月分は9月26日までで算出。


問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-海外担当)付
野口 美雪 直通:03-3581-9537

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