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今週の指標 No.1075 業種別・地域別にみた景気ウォッチャーの判断について

ポイント

2013年7月31日

  1. 景気ウォッチャー調査の現状判断DIは、本年3月に57.3と史上最高値となった後に低下したものの、直近の6月調査で53.0となるなど、依然として50を上回って高い水準にある。この背景には、同調査において、百貨店における高額品販売は好調とのコメントがみられる等、現内閣による政策の効果の発現があると考えられる一方で、政策効果は感じられないとのコメントもみられる。こうしたことから、サンプルが少ないという難点はあるものの、景気ウォッチャー調査の業種別・地域別DIの状況について、現内閣が発足した昨年12月から本年6月までの平均値を集計・算出し、比較を行った(注1)。
  2. 図1により、昨年12月から本年6月までの家計動向部門の業種別DIの平均をみると、消費税増税引上げを見込んだ駆け込み需要がみられる住宅販売会社や、百貨店、乗用車・自動車部品販売店及び家電量販店といった高額品、都市型ホテル・旅館や旅行代理店といったレジャー関係が好調である(注2)。一方、集客範囲・集客層が相対的に狭いとみられる一般小売店、衣料品専門店及び商店街などのDIは低調である(図1)。なお、長期平均(2000年10月~2013年6月)との比較では、おおむねどの業種でも上昇しているが、特に住宅販売会社、百貨店、都市型ホテル・旅館、乗用車販売店、商店街といった業種では上昇幅が大きい。
  3. 図2(1)により、図1で上位となった業種に関する地域別DIをみると、40.0の値の四国の乗用車販売店を除けば、総じて水準が高い(注3)(注4)。具体的には、百貨店については、四国、北陸及び近畿、通信会社については、東海及び近畿、乗用車販売店については南関東が、それぞれ60を超えており、これら上位の3業種については、三大都市圏を含む南関東、東海及び近畿に加え、北陸地方が特に好調であることがわかる。
  4. 図2(2)により、図1で下位となった業種に関する地域別DIをみると、最も低かった一般小売店については、北海道、東海、北陸、沖縄は50を超えているものの、北関東及び南関東は40を下回っている(注5)。衣料品専門店をみると、沖縄が57.1と高い一方で、四国や東海は40を下回っている。商店街については、四国は60を超えているが、沖縄は0となっている。北関東は3業種ともに50を下回って相対的に低い水準にあるが、その他の地域については、業種ごとに水準が高い地域と低い地域が異なっており、地域ごとの差に明確な傾向はみられない。
  5. 以上のように、上位の3業種については、三大都市圏の他、北陸の水準が高い一方、下位の3業種については、北関東はどれも低いほかは、業種ごとに水準の高い地域と低い地域が異なっている。図3により、企業動向部門DIを地域別にみると、東海、北陸、四国や九州が55を上回って他地域より高い一方で、北関東は46.6と際立って低くなっており、こうした企業の業況が、上述のような家計動向部門の業種のDIに影響を与えているものとみられる。今後は、各種政策の効果が発現するなかで、企業収益の改善が家計所得の増加につながることにより、各地域において家計動向部門のより幅広い業種の業況の改善が期待される。

 (注1) 地域別・業種別に分割したために、1つの地域・業種の景気ウォッチャーのサンプル数が小さくなったことにより、集計・算出した値に、標本選択
      バイアスの問題が生じている可能性があることに留意されたい。
 (注2) ウォッチャー数が、全体の2%にあたる40人を超えない業種は除いてある。
 (注3) 消費税増税を見込んだ駆け込み需要によって非常に高い値となった住宅販売会社は、景気動向から外れた特殊要因により高い値となっている
      と予想されるため、この図からは除いてある。
 (注4) 乗用車・自動車部品販売店は、省略して乗用車販売店と標記した。
 (注5) 美容室は、沖縄の回答がなかったため除いてある。


図1 全国の家計動向部門の業種別DI(現状) 図2 家計動向部門の業種別DI(現状、2012年12月~2013年6月の平均値) 図3 地域別企業動向部門DI(現状、2012年12月~2013年6月の平均値)

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