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今週の指標 No.1064 景気ウォッチャー調査にみられた高額品コメントの動き

ポイント

2013年3月27日

  1. 昨年11月以降、円安・株価上昇がみられ、景気ウォッチャー調査の現状判断DIも4か月連続で上昇している。こうした中、景気ウォッチャー調査のコメントには、宝飾品や高級時計、ブランドバッグ等高額品が売れているとするなど、以前と比較して高額品に関するコメントが多くみられるようになっている。そこで、今回「景気ウォッチャー調査」の現状判断についてのコメントの中から、『高額』または『ブランド』に関するコメント(以下、高額品コメント)について集計を行った。

  2. 高額品コメント数は、2012年10月は全体で19だったが、12月は26に増え、2013年2月は48と10月の約2.5倍に増加した(図1)。景況判断ごとの内訳をみると、10月、11月までは「不変」「やや悪い」「悪い」が多くを占めていたが、12月以降は「やや良い」が急激に増加した。これは、12月以降、高額品コメントの増加が景気ウォッチャーの景況判断を改善させた一因となっていることを示唆している。

  3. 次に、高額品消費の増加について、地域と業種の広がりを見てみる。図2は、家計動向部門において、高額品コメントがあった地域数と業種数を表している(注1)。全国11地域、家計動向部門15業種(百貨店、スーパー、家電量販店、飲食関連、住宅関連など)のうち、高額品コメントがあったのは12月に4地域、4業種だったが、2月には7地域、8業種にまで増加した。このように、高額品消費は地域、業種共に広がってきた。業種を詳しく見てみると、12月の商店街・一般小売、百貨店等から、1月以降は高額な海外旅行や住宅販売等にまで波及してきた。

  4. 高額品コメントのあった地域が広がっているが、地域ごとのコメント数にはばらつきがある。地域の比較ができるように、高額品コメント数を家計動向部門でのコメントの総数で割った比率を見てみると、大都市圏である近畿、南関東ではコメント比率が高い(図3)。その背景として所得との相関を見てみると(注2)、所得1,000万円以上の高所得者比率が高い地域ほど高額品コメント比率も高くなっている(図4)。なお、近畿や九州では、高所得者比率と比較して高額品コメント比率が高いが、これは百貨店や大型小売店で新規出店や増床が多く行われていることが理由の一つに考えられる。

  5. 以上のように、12月以降、高額品消費が景況判断を改善させた一因となっているが、高額品消費が増加している地域には広がりがみられ、その背景としては、株価上昇等から、比較的所得の低い地域についても高所得者の高額消費が拡大していることが考えられる。

(注1) 高額品コメントのうち、ポジティブなコメントに限定するため、全体の景況感が「良い」「やや良い」の判断に限定。以下同じ。

(注2) 高所得者が多い地域は、高額品を扱う店舗が多いことからコメントが多いことが考えられる。さらに、最近は株価の上昇を背景に、高所得者の多い地域でコメントが多いことが考えられる。


図1 高額品コメント数の推移、図2 高額品コメントがあった地域数、業種数
図3 高額品コメント比率、図4 高所得者比率と高額品コメント比率との相関関係

問合せ先
参事官(経済財政分析-地域担当)付
下江 俊太郎 直通:03-3581-0818

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