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今週の指標 No.1063 シンガポール:輸出の動向からみる経済の先行き

ポイント

2013年3月25日

  1. シンガポールの景気はこのところ持ち直しの動きがみられる。2012年10~12月期のシンガポールの実質GDP成長率は、個人消費や設備投資の増加を背景に、前期比年率3.5%増(7~9月期同▲4.6%)となった。ただし、純輸出は成長率を押し下げた模様である(同国のGDPベースの輸出入(季節調整値)は「その他」に含まれる)。シンガポール経済の輸出依存度は極めて高く、年明け後の同国の景気を考える上でも、その動向は重要である(注1)。

  2. 3月18日に公表された輸出金額(ドルベース)は、1~2月でみると、前期比▲1.1%(12年10~12月期2.0%増)と輸出は低調な状況が続いている。加えて、同国の輸出動向をみる上で重要な非石油地場輸出(注2)は1~2月の前期比▲6.1%(同▲1.8%)と減少が続いている。これらは、主力の電子製品・部品が低迷していることが要因とされる(図1)。国別でみると、アメリカ、中国向け輸出は13年1~2月ではマイナスの伸びとなり、EU向けについては、2四半期連続でマイナスの伸びが続いている(図2)。

  3. 先行きについて考えると、主要な輸出先であるインドネシア及びマレーシアでは内需が堅調で、中国も景気減速からの持ち直しの動きがみられることから、シンガポールからの輸出も回復が見込まれる。一方、財政緊縮の影響で欧州経済は当面弱い動きとなる可能性が高いほか、アメリカ経済の回復テンポが緩やかなものにとどまる見通しで、欧米向け輸出は当面低調なものになると見込まれる。
      輸出の先行指標ともいえるPMI輸出受注指数をみると1~2月は50.0となっており、前期より改善したものの、依然として停滞感がうかがえる(図3)。こうしたことから、今後輸出が急ピッチで回復するとは考えにくく、引き続き同国の景気回復の足かせとならないか注意が必要である。

(注1)シンガポールの輸出依存度は147.7%(12年)。

(注2)これは輸出全体から再輸出や石油製品輸出を除いたもので、全体に占める割合は38.1%(12年)である。


図1:輸出(ドルベース) 図2:アメリカ、EU及び中国向け輸出 図3:PMI(新規輸出受注)
問合せ先
参事官(経済財政分析-海外担当)付
平野 真依子 直通:03-3581-9537

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