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今週の指標 No.1054 住宅建設に見る建設労働者の不足

ポイント

2012年12月10日

  1. 住宅の着工戸数は、2011年8月以降、堅調に推移してきた。このように需要が好調な中で、建設労働過不足率2を見ると、1~3%の不足を示す数値が続いている。そのため、労働者不足による供給制約が懸念されている。(図1)
  2. 地域別の状況を見ると、全国の各地域で建設労働者の不足感が高い水準となっている。こうした中で、東北では、建設労働過不足率は1.6%と不足感は強いものの、住宅着工戸数が非常に高い水準となっている。東北では、労働者不足が復興の足かせとなっている可能性が指摘されてきたが、住宅の再建等が進んでいることがうかがえる。(図2)
  3. 東北における住宅着工戸数と建設労働過不足率の関係を見ると、最近6ヶ月間の着工戸数が急激に上昇したのに対して建設労働者の不足率は上昇していない(図3)。こうした背景には、建設労働者の賃金の上昇等もあって、建設労働者が集まりやすい状況となっていることがあると考えられる。これに対して、関東においては、最近6ヶ月間の着工戸数の水準に対する建設労働者の不足率が過去より高くなっており、東北の動向と併せて見ると、建設労働者が関東から東北へ移動している可能性が示唆される。
  4. なお、東北においては、震災に伴う特殊な事情があるものと考えられる。例えば、住宅再建という差し迫った必要性があるため需要の価格弾力性が低く、価格に転嫁できることから大幅な賃金上昇が生じていることなどが考えられるが、他の地域ではそうした事情はなく、賃金上昇が緩やかで建設労働者が急激に増加することは期待し難い。そのため、全国的には建設労働者の不足が続き、供給制約となることが今後も懸念される。

図1 図2 図3

図3
問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
森口 大輔 直通:03-3581-9527

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