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今週の指標 No.1044 コンビニエンスストア販売動向

ポイント

2012年10月1日

  1. コンビニエンスストア(以下、コンビニ)の販売額(除く非食品)(注)は2000年代初頭までの急成長の後、2000年代半ばに増勢は減速し、店舗数拡大ペースも落ちていた(図1)。07年以降になって販売額の増加テンポは再び高まりを見せ始め、09年にリーマンショックによる影響で減少したものの、その後は12年まで再び増加、ややラグを伴って店舗数拡大ペースも高まっている。一店舗当たり平均販売額も、2000年代半ばまで減少傾向で推移したものの、07年以降は同じ傾向にあると言えよう。
  2. 06年以降、全店の販売額だけでなく一店舗当たり平均販売額も増加に転じた変化の主因はファーストフード(以下、FF)・日配食品である(図2)。2000年代半ばに成長の頭打ち感が出てきたことで、コンビニ各社は新たな客層開拓に向けて主婦等の女性や高齢者向けの商品開発に注力し始め、生鮮特化型の店舗を出店する等の販促を強化した。こうした顧客吸引力の強化により、FF・日配食品の一店舗当たり平均販売額は06 年以降から増加基調に転じ、08年には98年水準近くまで回復、09年にリーマンショックの影響でいったんレベルダウンしたものの、その後再び増加している。
  3. 特に東日本大震災(以下、大震災)以降に、FF・日配食品の伸び率は高まっている(図2)。この背景には、大震災後に主婦等女性の来店客数増加テンポが高まっている可能性が考えられる。既存店の来店客数の推移をみると(図3)、大震災後のトレンド線は過去と比べて傾斜が急である。各種アンケート調査や報道等から推察すると、大震災による計画停電中の状況下でもいち早く流通体制を回復させたコンビニに主婦等女性客が来店したことを契機に、2000年代半ばから本格的に取り組んできた主婦向け商品の強化等がこれまで以上に広く認知され、震災後もコンビニ利用が定着した可能性がある。 大震災後の販売好調もあって、コンビニ各社は出店を強化する方針であり、12年の店舗数伸び率は高い(図1)。
  4. 以上のように、2000年代半ばまでは店舗数が拡大する一方で平均販売額は減少していたが、06年以降は、09年を除いて両者とも増加するという傾向の変化がみられる。今後、販売側の戦略がさらに深化していけば、大震災を契機として増加基調を強めているFF・日配食品が引き続き牽引役となり、コンビニ販売は量的拡大と質的向上の双方を実現していくだろう。

(注)2008年のtaspo(タスポ)導入、10年のたばこ増税により、08年と11年の販売額が大きく押し上げられているため、本稿では販売額や一店舗当たり販売額からたばこが含まれる非食品を除いた。


図1 コンビニ販売額の推移 図2 品目別の推移(一店舗当たり平均販売額) 図3 既存店来店客数(季節調整値)

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担当:参事官(経済財政分析ー総括担当)付
宮嶋 貴之 直通:03-3581-0806

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