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今週の指標 No.1041 我が国におけるデジタル家電の生産動向

ポイント

2012年9月3日

  1. 我が国におけるデジタル家電(注)の生産の動向を見ると、1990年以降大きく増加し、それ以降も我が国製造業の成長の牽引役となっていたが、2008年以降、弱い動きが続いている(図1)。
  2. デジタル家電の構成品目ごとの生産動向について見ると、この20年間、カラーテレビやビデオテープレコーダなど、1970年代に活発に生産が行われた品目が緩やかに衰退する一方で、1980年代後半にファクシミリ、1990年代中頃にパソコン、携帯電話、2000年代後半にデジタルカメラ、液晶テレビと、新しい品目が次々と登場し、高成長を遂げ、衰退していった(図2)。
  3. 個別品目の全体の成長への寄与の移り変わりを見ると、新しい品目が、従来からの品目の衰退を打ち消すほどに大きくプラスに寄与している(図3)。ただし、成長品目の寄与は、発展初期に特に大きくなったり、時間の経過とともに大きくなったりすることはなく、ほぼ一定の大きさとなっている。
  4. 次に、生産の盛衰を、勃興期・高原期・衰退期と局面に分けてみよう。1990年代半ばまでに登場した品目では、勃興期において急成長を遂げた後、一定期間、高原状態で推移し、その後衰退するという過程を辿っていた。しかし、2000年以降登場した液晶テレビでは、勃興期において急成長を遂げた後、高原状態を経ず、急落した(図4)。すなわち、以前は、我が国の製品が市場で一定期間支配的な地位を保つことが出来たが、競争環境の激化から、現在ではそれが保てなくなっている可能性があると言える。
  5. さらに、衰退局面も品目ごとに異なっている。ファクシミリや液晶テレビにおいては、生産が急落し、ピーク時と比べるとほぼゼロといった状態であるが、パソコンや携帯電話、デジタルカメラの生産は減少してはいるがある程度持ちこたえている状態にある(図2,表4)。この背景には、タブレット端末やスマートフォン、ミラーレスカメラなどの登場・普及があるものと考えられ、新商品・新技術の開発により生産水準を確保することが出来る可能性があると言えよう。

(注)ここでいうデジタル家電とは、カラーテレビ、ビデオテープレコーダ、DVDビデオ、ビデオカメラ、携帯電話・PHS、パソコン、液晶テレビ、デジタルカメラ、ファクシミリを指す。これらの品目を選んだ理由は、鉱工業生産指数において2000年基準で採用されている品目のうち、1995基準あるいは2005年基準で接続が可能な品目となっているためである。


図1 デジタル家電の生産動向 図2 構成品目別の生産動向
図3 成長品目ごとの寄与度
表4 デジタル家電のライフサイクル

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担当:参事官(経済財政分析ー総括担当)付
相田 政志 直通:03-3581-0806

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