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今週の指標 No.1031 企業倒産の動向

ポイント

2012年5月28日

  1. (株)東京商工リサーチが公表した「倒産月報」によると、2011年度の企業倒産件数は12,707件となり、前年度比▲2.7%減少した。産業別にみると、2011年度を通じては震災直後の消費関連の自粛や風評被害が影響した事等から、宿泊・飲食、旅行業等のサービス業で増加した。一方で、建設業、卸売業、小売業、製造業は厳しい経営環境にも関わらず減少した。(図1)次に倒産件数を地域別にみると、東北地方は東日本大震災に起因する倒産(以下、震災関連倒産)が発生したものの前年を大きく下回った。この背景には、復興需要や各種政策支援策があったと考えられる。また、その他の地域でも、地域ごとにばらつきはあるものの、多くの地域で倒産が減少した。(図2)
  2. 企業倒産の動向を月次で振り返ると、5月から7月は震災関連倒産が増加したこともあり、前年を上回る水準まで倒産が増加した。その後は、震災関連倒産が徐々に減少したことや、景気の持ち直しを背景に、振れはあるものの減少基調に転じた。なお、震災関連倒産を除いた倒産件数は一貫して前年を下回っていることから、東日本大震災の影響を除くと倒産のトレンドに大きな変化はなかったと言えるだろう。(図3)
  3. 以上のように、2011年度の倒産件数は減少したものの、その背景には時限的な各種政策による下支えがあったことに留意する必要がある。具体的には、中小企業金融円滑化法(平成25年3月末迄)、セーフティーネット保証(注1)、東日本大震災復興緊急保証(平成25年3月末迄)等の、各種中小企業向けの政策支援により、倒産件数が下振れしていた事も考えられる。今後は、こうした政策の終了にともなう影響にも注意が必要であろう。
注1:東日本大震災や円高の影響を踏まえ、平成24年度上半期(平成24年4月1日~平成24年9月30日)のセーフティーネット保証(5号)の対象業種は引き続き、原則全業種(82業種)が対象。

図1 業種別倒産件数(寄与度) 図2 地域別倒産件数 図3 倒産件数の推移

問合せ先

担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付
藤代 宏一 直通:03-3581-0806

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