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今週の指標 No.1019 消費総合指数の改定について

ポイント

2012年1月17日

  1. 内閣府(経済財政分析担当)では、月例経済報告における個人消費の基調判断の一材料として消費総合指数を作成している(注1)。消費総合指数とは、四半期別GDP速報(QE)の作成方法を参考にしながら、月次で個人消費の動向を総合的に捉えられるよう需要側統計(「家計調査」等)と供給側統計(「鉱工業出荷指数」等)を合成したものである。しかし、以前より閏年等を考慮していない季節調整法や、形態別の要因分解が不可能という問題を指摘されていたことから、今般のSNA基準改定の反映と合わせて、消費総合指数について幾つかの見直し・改良を行った(図1、2、表1)。なお、改定後の結果を四半期ベースで比較すると、QEとの当てはまりは従来の指数より改善している(図3)。主な改定内容は、以下の2点である(注2)。

  2. 第1に、消費総合指数を形態別に分割した上で合成する方法に変更した(表2)。つまり、1、消費総合指数を非耐久財、半耐久財、耐久財、サービスの4つの形態別に分割・ウェイト補正を行い、2、財特性に応じて季節変動があるとの考えから、形態別名目値に季節調整を施し、3、財毎の季節調整済デフレーターで実質化することにした(=実質原系列は試算していない)。名目系列においては形態別と合計値に加法整合性があるが、QEのデフレーターは連鎖方式を採用しているため、実質系列の加法整合性は失われる。したがって、寄与度の合計は全体の動きと一致しない(図4、5)。

  3. 第2に、月次の季節調整方法に曜日・閏年調整を導入した。従来の消費総合指数は、QEの季節調整の方法に準じ、曜日・閏年調整等を考慮せずに季節調整を施していた。しかし、月次では曜日や閏年の影響は有意と考えられることから、形態別の4系列について、X12ARIMAプログラムの曜日・閏年調整、異常値処理の自動選定機能を用いた上でモデルを選択し、季節調整を施した。その結果、例えば閏年の2月は大幅に補正され、全体のバランスが調整されている(図6)。なお、四半期値は、QEの季節調整法に準じている。

  4. 現在、月例経済報告による消費判断は「おおむね横ばい」としているが、今回の改定は、直近の動向を大きく変更するものではない(図1、2、表1)。気温等によるランダムな変動を除くために指数を3か月後方移動平均で評価すると、9月から11月の前月比は▲0.1%、+0.1%、▲0.1%となり、消費はおおむね横ばいで推移している。

  5. なお、消費総合指数のより詳細な改定内容・作成方法については、経済財政分析ディスカッション・ペーパーとして別途公表することとしたい。

    (注1)消費総合指数は以下のホームページよりエクセルファイルがダウンロードできる。
    http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/getsurei-index.html
    (注2)上記の2点の他、SNA平成17年基準改定による財貨・サービス別分類変更の反映等を行っている。


図1 消費総合指数(実質季節調整値)新旧比較(水準) 図2消費総合指数(実質季節調整値)新旧比較(前月比) 表1 消費総合指数(実質季節調整値)新旧比較(前月比) 図3 消費総合指数(実質季節調整値)新旧比較 表2 推計方法の変更について 図4 消費総合指数(名目季節調整値)寄与度分解 図5 消費総合指数(実質季節調整値)寄与度分解 図6 閏年における消費総合指数(実質季節調整値)新旧比較(前月比)
問合せ先
参事官(経済財政分析-総括担当)付
小寺 信也 直通:03-3581-9516

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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