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今週の指標 No.997 戻りつつある東北地域の景況感

ポイント

2011年6月8日

  1. 3月11日の東日本大震災は、我が国経済全体に影響を及ぼしているが、特に東北地域の被災地に大きな影響を与えた。震災直後の「景気ウォッチャー調査」結果(3月;調査期間3月25~31日)では、景気の現状判断DIは27.7ポイントと、対前月比▲20.7ポイントの大幅減となったが、とりわけ東北地域のDIは16.8(対前月比▲32.1)と極めて大幅な低下を記録した。さらに、このうち震災の被害が特に大きかった宮城、岩手、福島3県(以下、「被災3県」という。)のDIは、11.9(▲35.9)にまで低下していた(図1)。

  2. しかし、その後4月、5月と現状判断DIは戻りつつあり、東北地域さらには被災3県でも大きく戻している。このため、5月調査(調査期間5月25~31日)では、東北地域の現状判断DIは35.7と全国平均(36.0)にほぼ並ぶ水準となっており、被災3県のDIは38.2と、むしろ全国平均を上回る水準にまで戻ってきている。東北地域の景気ウォッチャーのコメントをみても、「復旧作業も完了し、夏場の節電による生産減少を見越して工場の稼働状況は増産体制で忙しい」(その他の企業[工場施設管理])、「震災の影響もだいぶ落ち着いてきており、来客数も回復しつつある」(衣料品専門店)、「建設業は震災復旧のための求人が増加」(職業安定所)といった明るい材料もみられている(表2)。

  3. こうした景況感の変化を経済指標の推移と照らし合わせてみよう。消費の動きについて直近までのデータでみると、2月の大型小売店(百貨店、スーパー)の販売額(季調値)を100とすると、全国では3月に震災の影響で91.9まで大きく減少したが、東北地域では75.5とさらに大幅に落ち込んだ。しかし、4月になると、東北地域は89.6まで急速に戻してきている。同様に、コンビニエンスストア販売額(季調値)の動きをみると、3月は、全国では水、食料品等の買いだめ等もあってむしろ100.3と僅かながら増加したが、東北地域は74.2まで大きく低下した。しかし、4月には東北地域は86.5まで戻してきている(図3、4)

図1.東北地域等の現状、先行き判断DIの推移(2月~5月)
表2.東北地域の景気ウォッチャーのコメント
図3.大型小売販売額(季節調整値)の推移
図4.コンビニエンスストア販売額(季節調整値)の推移
問合せ先
参事官(経済財政分析-地域担当)付
荒関 巧 直通:03-3581-0818

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